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おほしさまの先生からの子育て応援“談”!
第14号 2006年6月
■わかりにくい食物アレルギーの診断と治療を理解しよう!
梅雨の時期は、ぜんそくのお子さんにとってはせきがでやすい頃ではないでしょうか。梅雨明けが待ち遠しいと思いますが、なんとか乗り切れるといいですね。
さて、今月は先月に引き続き「食物アレルギー〜診断&治療編〜」についてお話します。
Q.診断のポイントは? A.特異IgE抗体検査のみでは判断しないでください。
診断に際して、まずどのようなことが起こったかについて問診をします。いつも自分の子どもを見ているご両親からの問診はとても大切です。
問診後、「特異IgE抗体(血液)検査」「皮膚テスト」「食物除去試験」「食物負荷試験」などの検査があります。食物アレルギーが疑われる方は「特異 IgE抗体検査」をすることが多いと思いますが、これは簡単に言うと特定の食べ物(卵や牛乳など)に対して反応あり(陽性)・なし(陰性)と結果がでてきてわかりやすい検査です。
しかし、この検査のみで診断をしてはいけません。あくまでも目安と考えてください。「陽性=原因食物」とは完全には言えないのです。逆に「陰性=原因食物でない」とも言えません。つまり陽性だからと言って、すぐにその食物を除去する必要はないのです。
最も正確な検査は「食物負荷試験」、つまり原因となる食物を食べさせることで症状が出たときにその食物が原因であるということになります。ただ、原因と思われる食物を食べさせることは危険が伴い簡単にはできないので、「食物負荷試験」以外の検査で診断することが多いのです。
Q.治療の基本は? A.正しい診断に基づいた必要最小限の食物を除去することです。
除去食を行なっているご家庭では毎日食材を気にしながら食事を作っていることと思います。それでなくても子育ては忙しいのにたいへんですね。治療の基本は原因の食物を食べないことです。原因食物を食べられるようになるのは、食物の種類や個人差がありますが、一生食べられない人はまれで、年齢とともに8〜9割の人は食べられるようになります。
除去食を行なっているお子さんへの対応で大事なことは、除去を最小限にとどめ、早期に食べられることを目指すことです。食べられるようになる時期の目安は、3歳未満では6ヶ月から1年ごと、3〜6歳では1〜2年ごと、6歳以上では2〜3年以上ごとに食べられるかどうかを「食物負荷試験」で調べるといいです。なお、治療のひとつに薬物療法がありますが、あくまでも補助的と考えてください。
また妊娠中・授乳中に子どものアレルギーを予防するために、お母さんが食物制限をした方がいいか迷っている方はいませんか?今のところ、「食物アレルギーの診療の手引き2005」(http://www.jaanet.org/medical/guide.html)において効果があるとは言われておりませんので、食物制限は考えないでください。お母さんが食べた物が母乳中に移行する量は、10〜100万分の1に過ぎませんのでお子さんに症状がでないようなら制限しないで構いません。自己流はよくないので、かかりつけ医とよく相談をして行ってください。
園や学校へは診断書などで理解を求めることも大事ですが、保護者の方が園や学校としっかりと連絡をとり、どこまでは食べられないのか、間違って食べたときはどのような症状がおこり、どういった対応をすればよいのかをしっかりと話しておいてください。もしアナフィラキシーショックがおこったときには親に連絡するより救急車を呼ぶことが先決ですし、最近、エピペン(エピネフリン自己注射薬)というアナフィラキシーショックに対する携帯用治療薬もでていますので、万が一のときの対応法についての確認も大切です。
緊急報告!
5 月に入り茨城県南部を中心に麻疹(はしか)が流行し、千葉県にも広がりがあるそうです。山梨県で流行することも考えられますので、1歳になったら麻疹風疹混合ワクチンを早めに接種していただき、まだ未接種の方がいましたら大至急接種をしてください。かかったら重い病気です。くれぐれもご注意を!
来月は「夏にトラブルが多くなる皮膚の病気」についてお話します。