おほしさまの先生からの子育て応援“談”!
第7号 2005年11月
■冬に備えてインフルエンザを考えよう。
もうすぐ冬ですね。冬に流行る病気はなかなか手ごわい病気が多く、私たち小児科医もたいへん忙しい時期になります。代表はかぜの悪玉であるインフルエンザです。インフルエンザは大人もこどもも含めて多くの方がかかり、苦しんだことがあるのではないでしょうか。病気を知ることでこの冬を上手に乗り切りましょう。
Q.インフルエンザってどんな病気、普通のかぜとの違いは?
A.症状は急に発症する38度以上の熱、頭痛、関節痛、筋肉痛に加えて、咽頭痛、鼻水、咳などがあります。普通のかぜとの違いは、急な高熱、関節痛、この2つの症状があるとインフルエンザが疑われます。インフルエンザは必ず周りからうつされますので、周囲で具合が悪そうな方がいましたら注意してください。疑わしい場合は躊躇せず、病院にかかりましょう。必要があれば検査もできますので、主治医の先生とご相談してください。
Q.診断方法と治療は?
A. 診断は鼻の奥から綿棒で鼻汁を採取し、迅速診断キットで調べます。通常30分以内に結果がわかります。ただ、発症した当日だと陰性になることがあります。
治療はインフルエンザに対する特効薬(タミフルなど)があります。発症後48時間以内に服用しないと効果がないと言われています。つまり、発熱後3,4日してから受診しても特効薬の効果がないので、発症当日もしくは翌日の早めの受診をお勧めします。
Q.インフルエンザワクチンの効果がありますか?
A.ワクチンを接種することで、重症化は防げるといわれます。最近の調査ではこどもで20〜30%の発病を阻止した効果が認められています。残念ながら、ワクチンをすることで100%の予防はできませんが、効果がまったくないわけではありません。現状では非常に効くワクチンはないのです。また、ワクチンの効果は5ヶ月ぐらいしか続きませんので、昨年受けても今シーズンには効果はありません。なお、授乳中の方も接種して構いません。妊婦さんも後期であれば構わないようです。
Q.予防法は?
A.繰り返しになりますが、ワクチンで重症化は防げるので、ワクチン接種をお勧めします。またインフルエンザは飛沫感染なので、人ごみを避ける・マスクを着用する・帰宅時のうがい・手洗いはかぜの予防と併せておすすめしたいです。
逆にかかってしまった場合は、他人にうつさないように無理をして園や学校に行くことはやめていただきたいです。熱が下がって2日間は家で休んでください。感染経路としては、園や学校でかかり、家庭に持ち込むことが多いと思います。お父さんが仕事場からもらう場合もありますのでご注意を!家族皆さんで予防接種を受けられるようお勧めします。
もっと知りたい方は、国立感染症研究所の感染症情報センターのホームページ(http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/fluQA/index.html)を参照してください。
★市民との談話室
話はそれますが、皆さんは甲府市が企画している「市民との談話室」を知っていますか?
甲府市の住民であれば困ったときに甲府市長さんと直接話しをする場があり、私は甲府市の住民なので市民として9月に参加してきました。甲府市のこどもたちの予防接種を行なえる医療機関が甲府市内のみとなっているため、結構困っている人が多いと聞き(ちなみにうちの子どもも私のクリニックで接種できないこともあり)、甲府市外のかかりつけの病院・クリニックで接種することはできないのかと相談をしてきました。その話を受けて、市長さんから前向きに検討するという回答をいただきました。期限までは触れませんでしたが、ぜひとも前向きに進めていただけたらと願っています。
ちなみに、国の方でも、10年以上前からかかりつけ医で予防接種をするように推進しています。現在、全国ですでに22の県で県内どこでも予防接種ができる(相互乗り入れ制度)ようになっています。山梨県でも一日でも早く可能になるように願うばかりです。保護者からすれば、かかりつけ医で予防接種をしたいのは当然ですよね。来月は「けいれんをおこしたら」についてお話します。