ホーム > 院長コラム > 2007年 > 平成19年3月号(Vol.23)こどもの事故予防について考えよう:目を離しても事故が起こらない環境を整えましょう!(Part1)〜
おほしさまの先生からの子育て応援“談”!
〜こどもの事故予防について考えよう:目を離しても事故が起こらない環境を整えましょう!(Part1)〜
病気は「防ぎようのない」ことが多いのですが、こどもの事故も同じように思ってはいないでしょうか?事故を分析することで事故を減らせることが現在、わかってきています。「こどもの事故は親の責任」「親が不注意だから事故がおこる」とだけ言い放って終わりにしていませんか?これでは事故を減らすことはできません。親が注意をしていても親の目の前で事故がおこってしまいます。「目を離さないように」ではなく、「目を離してもいいように」、事故が起こらないような環境を整え、予防しましょう!
Q1. 誤飲・誤嚥の予防は?
こどもは何でも口にします。飲み込めるようなものすべて、タバコ・コイン・ボタン電池・化粧品・洗剤・薬などは、こどもの手が届かない高い場所に置きましょう。一番多いのがタバコです。タバコの葉だけでなく、すいがらが入っている灰皿の水を飲むと葉よりもニコチンの濃度が高いので、さらに危険です。
次に、誤嚥で多いのがピーナッツです。気道につまらせ、呼吸困難になる場合があります。取り除くには容易ではなく全身麻酔が必要になってきます。小さな子に豆類はあげないでください。また、水薬の誤飲を防止するために、乳幼児が開けることができないような安全キャップがついた容器があります。当院でも使用していますが、簡単にキャップが開けない構造をしています。今後安全キャップのついた容器が広がることを期待したいですね。ちなみに米国においては、すべてこの容器の使用が義務付けられています。
Q2. 溺水の予防は?
A2. 浴槽に水をためない!
水の事故は、夏場に海でおぼれ事故が相次ぎますが、とても恐ろしいです。私が大学病院で働いていた頃のこと、1歳のお子さんがおじいちゃんの家で遊んでいて、こどもの声がないのでおかしいと思い、探していたところ浴槽でおぼれており、救急車で運ばれてきました。来院したときはすでに心臓も動いておらず、つらい経験をしました。溺水の場合、発見が遅れると、致死率が高く、全国で年間100人前後のこどもが亡くなっています。とにかく予防が大事です。残り湯はためないでください。
Q3. 転倒・転落の予防は?
こどもは平衡感覚が十分発達していないことや頭が大きく重心が高いこともあり、よく転ぶものです。床はなるべく段差をなくしたり、物を置かないようにしたり、テーブルの角にはクッションカバーをつけたりしてください。離れるときはベビーベッドの柵も必ず上げてください。ベランダや窓から落下しないためにも柵をつけて、柵の周りには踏み台を置かないようにしてください。
また歩きながら、はさみや箸・歯ブラシ・ペンなどの先が尖ったものを持たせないでください。何年か前に転倒した際に綿菓子の割り箸が喉に刺さり死亡したという痛ましい事故もありました。外出先では、ショッピングカートから転落したり、クーハン(赤ちゃんを乗せておくかご状のもの)から落下するという事故もよく耳にします。些細なことでとってから手が離れて、クーハンを落とすことがあるため利用はおすすめできません。
いかがでしたか、ちょっとした知識でもっともっと事故は防げます。ぜひ、今から家の中の環境を整えてみませんか?