おほしさまの先生からの子育て応援“談”!
Vol.39 今年秋から日本で認可!〜ヒブ(Hib)ワクチンについて〜
夏が到来ですね。遊びに夢中になるお子さんの体には水分補給や適度な休養などくれぐれも気をつけてくださいね。
先月初めに、福岡県で行なわれた「日本小児科医会セミナー」という全国の小児科医が集う勉強会に行ってきました。このセミナーで一番関心が高かった話題が今月のテーマである「ヒブ(Hib)ワクチン」でした。多くの国でこのワクチンが導入され、重症感染症である細菌性髄膜炎が激減したそうです。ヒブワクチンについて、今までマスコミでも何度か報道されているので、ご存知の方も多いはずです。最新情報をご報告します。
Q1.ヒブ(Hib)って何?
A1.髄膜炎などの重症細菌感染症の原因菌の一つであるインフルエンザ菌b型のことです。
ヒブ(Hib)は髄膜炎などの重症細菌感染症の原因菌の一つであるインフルエンザ菌b型(Haemophilus influenzae type b=Hib=ヒブ)のことです。ちなみに、インフルエンザ菌は、毎年冬に流行するインフルエンザ(=インフルエンザウイルス)とはまったく別物です。
ヒブにかかると、気管支炎、中耳炎、喉頭蓋炎などにかかりますが、一番怖い病気が髄膜炎です。ヒブによる髄膜炎は、患者数が現在、日本で年間約600人(山梨県では年間5人程度)にのぼり、0〜1歳のお子さんが半数を占めます。ヒブによる髄膜炎の20%が後遺症をおこし、5%が亡くなる重い病気です。現在撲滅しようとしている麻疹(年間20名前後の死亡数)と同じぐらい怖い病気です。
Q2.ヒブワクチンはいつごろ接種がはじまるのですか?
A2.今秋からです。
今秋からようやく日本でもヒブワクチンの接種がはじまりますが、WHOは10年前からヒブワクチンの乳児への定期接種(=公費負担)を勧告し、現在110カ国以上で接種しています。接種が多くの国で始まっていて、接種し始めると、ヒブによる髄膜炎がほとんどなくなったと報告されています。ヒブワクチンは今秋から導入されても始めは自費となり、3種混合と同じスケジュールで行なわれる予定です。ワクチンの研究や開発が最も進んでいるアメリカでは、10数年前からヒブワクチン、8年前から肺炎球菌ワクチン、昨年からロタウイルスワクチンの接種が定期接種で始まっています。日本は先進国でありながら、「ワクチン後進国」と言われています。子どもの命を守るためにも早急にすべてのワクチンを無料にしていただきたいと思っています。
Q3.重い病気であるヒブ髄膜炎をみつける方法は?
A3.診断が難しい場合があり、診断が遅れると死亡率が高くなります。
ヒブによる髄膜炎はすべてのお子さんがかかる可能性があります。典型的な症状は発熱と嘔吐です。紛らわしい病気が「胃腸炎(=おなかのかぜ、腸感冒)」で、症状が似ていますし、髄膜炎の頻度が胃腸炎に比べて低いので初期には区別がつきにくい場合があり、簡単に診断できない場合もあります。高い熱やぐったりしているとき、嘔吐が続くようなら疑う必要があります。また、「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」の調査では、治療が始まる日が3日目以降だと、後遺症や死亡率が高くなることがわかりました。繰り返しますが、こういった病気の犠牲者を防ぐためにも、ヒブワクチンの「定期接種」化が一日でも早くできるように願いたいです。ヒブワクチンは定期接種化までは自費になりますが、お子さんが重い病気にかからないようにするためにもぜひともお勧めします。さらに詳しく知りたいあなたは、細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会(http://www.k4.dion.ne.jp/~zuimaku/)へアクセスしてみてください。
シリーズ〜私の子育て2〜
うちは朝ごはん、夜ごはんを家族全員で食べています。食卓を囲み、毎日の出来事を話します。さらに大事なことはテレビをつけないことです。テレビをつけると会話が少なくなります。今月のキーワードは「食事のときはテレビを消して」です。
来月は「夏によくある病気いろいろ」です。