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院長コラム

先月号に「パパの子育て」特集がありました。特集中のママパパ座談会では夫婦で子育ての分担が家庭ごとで違いがあり、互いを認め合いながら、時にけんかしたりとどの方が読んでも「我が家も同じ!」と思える話がいくつもありました。専門家の坂本さんからは、2歳くらいまで特定の誰かに愛されることが子どもにとっての安心感や自信の元になること、パパはママが幸せになるような環境を作ってあげること、さらに女の子が思春期にパパ嫌いにならないように、幼児期にたくさん遊んでパパのぬくもりが伝わる経験をすることがよいと言っていました。私にも2歳の娘がいるので思春期に備えて今以上に抱っこにおんぶにとスキンシップをとっていきたいと思います。

 今月はおじいちゃんやおばあちゃんがお孫さんをお世話する時、気をつけて欲しいポイントについてお話します。

 

目を離しても事故が起らないように 

 病気は防ぎようのないことが多いのですが、子どもの事故に関しては今までの事故の経験から未然に防ぐことができます。事故が起こると目を離していたためと言う話を聞きますが、ずっとお子さんの様子をみていることはできません。「目を離しても事故が起こらない」ように家の中を確認してください。日頃、子どもがいない家では子どもにとって事故が起こりやすい作りになっている場合もあります。

 

事故予防策あれこれ

 子どもは大人に比べて頭が大きく重心が高いため、転倒しやすく階段から落ちる・段差で転ぶ・ベッドから落ちるなどのケースがあり、階段には柵をつける・段差をなるべくなくす・テーブルの角にはガードをするといった対策が大切です。やけどは、アイロン・電気ポット・ストーブ・熱い飲み物が原因であることが多いため、アイロンや電気ポットを下に置かない・ストーブは囲いをする・テーブルの隅に熱い飲み物を置かないなどの工夫が必要です。

 子どもはなんでも口にしますので、たばこ・コイン・ボタン電池・化粧品・洗剤・薬などは子どもの手が届かない高さ1メートル以上のところに置きましょう。ピーナッツなどの豆類は気管支に入り呼吸が苦しくなり肺炎になる場合がありますので与えないでください。

 さらに命にかかわる事故として溺水があります。お風呂の残り湯を貯めていて、そこで子どもがおぼれてしまいます。私が大学病院で働いていた頃のこと、1歳のお子さんがおじいちゃんの家で遊んでいて、子どもの声がないのでおかしいと思い、探していたところ浴槽でおぼれており、救急車で運ばれてきました。来院したときはすでに心臓も動いておらず、つらい経験をしました。

家庭外で起こる子どもの事故は交通事故が大半です。チャイルドシートの着用や自転車に乗せるときのヘルメットの着用を心がけましょう。

最近の報告では、網戸に寄りかかったことによる転落事故・ブラインドやカーテンのひもが首にかかって窒息した事故もあります。さらにスーパーボールによる窒息・浴槽用浮き輪による溺水・スリングでの窒息や転落による事故も報告されています。また横抱きでスリングを使用することで常時足が伸びて、股関節脱臼を誘発しやすくなると言われています。

 

お孫さんとお勧めの過ごし方

最近はスマホでテレビやゲームなどを利用している親子の姿をよくみかけるようになりました。孫が要求するからといって無理してスマホを利用する必要はありません。「おばあちゃん(おじいちゃん)は使い方がわからないから」と説明し、昔ながらの遊びをすることも子どもにとってはとても大切です。遊具・おままごと・お絵かき・絵本を読む・歌を歌うなどは体全身を使い、メディアからの刺激以上に実際の声や関わりが子どもの脳や皮膚感覚に大きな刺激を与えることになり、子どもの成長によい影響を及ぼします。自分たちが子どもの頃遊んだ内容で、お孫さんと遊んでみてください。自分自身も童心に返ることができ、想像以上に楽しい思い出となるでしょう。子どもたちは遊んでくれている人の表情もよく見ているものです。楽しんでいる祖父母の様子が子どもたちにも伝えわり、互いによい思い出として残ると思います。

 

参考文献

日本小児科学会ホームページ Injury Alert(傷害速報)http://www.jpeds.or.jp/modules/injuryalert/

清々しい気候が続いていますね。私は週末に庭の草取りをしたり、庭で真っ青な空を眺めながらお弁当を食べたりして、蚊もいないので気分よく過ごすことができました。

2月号で取り上げたウォン・ウティナン君の裁判が4月23日東京の高等裁判所で開かれました。平日にも関わらず、山梨外国人人権ネットワーク・オアシスとウティナン君の裁判を支える会のメンバー私も含め総勢20数人が傍聴席に座りました。私はこれまで裁判の傍聴をした経験がなく、当事者でないにも関わらずとても緊張しました。裁判はウォン・ウティナン君本人の訴えがメインでした。その訴えを裁判官がしっかりと本人の顔や傍聴席の様子を見ながら聞いてくれていました。彼や傍聴席で応援している人の思いを受け止めてくれたのではないかと思っています。次回は7月に開かれ、今年中には結論が出る予定です。現在、本人は高校1年生として勉学に励んでいるので早く安心して生活できるようになってほしいと願っています。

 そんな出来事も身近であったため、今月は子どもの人権について考えたいと思います。日本では昔、子どもは生活を支えるために労働を強いられ、貧しい家庭では人身売買されることもありました。今でも貧しい国々ではそのような現状があります。1989年、国連が子どもの基本的人権を保障するために定められた条約が「子どもの権利条約」というものです。日本は1994年に批准しました。現在、150以上の国が条約を締結しています。条約では子どもを18歳未満と定義しています。

 

世界の子どもたちの強い味方

 戦争に巻き込まれて怯えながら暮らしていたり、防げる病気で命を落としてしまったり、学校にも行けずにつらい仕事を1日中しなければならなかったりと世界にはまだまだ厳しい暮らしをしている子どもたちが大勢います。こうした子どもたちをはじめ、すべての子どもたちに「子どもの権利条約」は強い味方になっています。

 

条約の4つの柱

この条約の4つの大きな柱が以下の通りです。

  • 生きる権利

子どもたちは健康に生まれ、安全な水や十分な栄養を得て、健やかに成長する権利を持っています。

  • 守られる権利

子どもたちはあらゆる種類の差別や虐待・搾取から守られなければなりません。紛争下の子ども・障害をもつ子ども・少数民族の子どもなどは特別に守られる権利を持っています。

  • 育つ権利

子どもたちは教育を受ける権利を持っています。また、休んだり遊んだりすること、様々な情報を得、自分の考えや信じることが守られることも、自分らしく成長するためにとても重要です。

  • 参加する権利

子どもたちは、自分に関係のある事柄について自由に意見を表したり、集まってグループを作ったり、活動することができます。そのときには、家族や地域社会の一員としてルールを守り行動をする義務があります。

 

ユニセフの活動

 今回世界中の子どもたちの命と健康を守るために活動する国連機関であるユニセフを調べることで「子どもの権利条約」をつくり、その条約がユニセフ活動の基盤となっていることを知りました。ユニセフは世界のどこに生まれても、もって生まれた可能性を十分に伸ばして成長できるように「子ども最優先」を掲げて支援活動を続けています。発展途上国の子どもたちにはワクチンを供給したり、トイレを設置したり、紛争地域に救援物資を配布、中央アフリカ共和国では子ども兵士ら300人以上を解放したり、日本でも東日本大震災後の被災地に現在も救援活動を行なっています。この条約が生まれたことで、世界中で子どもたちの保護をさらに推進する法律の改訂が進みました。ただ、現実にはまだまだ、子どもは大人の所有物と考えられ、様々な搾取や虐待を受けています。私はユニセフのTシャツなどを購入し応援させていただいています。

 

参考文献

ユニセフホームページ http://www.unicef.or.jp/

 

電気を考えよう(2)

 電気に興味がでてきた私は節電に関心を持ちました。自宅ではこまめに電気を消すように心がけるようになり、節電タップを買って待機電力をゼロにしました。冷蔵庫の冷蔵室は食材を中心に集める、冷凍室は保冷剤で隙間をなくすことで省エネになると知り意識するようになりました。消費電力がわかるワットチェッカーを買って、電力がどの程度使われているかを意識し始めました。

 

新生活が始まって一か月が経ちましたが、皆さん少し生活が落ち着いてきた頃でしょうか。うちでは今春から手塩にかけて育ててきた息子が旅立ちました。1人減るとなんとなく静かな感じになり、まだいないことに慣れていないこともあり落ちつきません。家に残っている子どもは3人しかおらず、上2人は夜も家にいないことが多いことから、2歳の娘だけが私たち夫婦を楽しませてくれてかろうじて家はまだ明るい状態です。初めての女の子で遊び方も男の子と違い、お絵かきをしたり、歌を歌ったり、お人形遊びをしたりと動きが激しくなく、若くない私たちには丁度良い楽しい子育てとなっています。

昨秋に水痘ワクチンが定期接種化になり、来年度からさらに「B型肝炎ワクチン」が定期接種化されることが決まりました。残るはおたふくかぜワクチンとロタウイルスワクチンの2つのみです。現在ワクチン研究に携わっている医師などが中心となって、ワクチンの効果を検証しており、効果が認められた後に、この2つのワクチンが定期接種化されるそうです。一日も早い定期接種化を望みます。

富士吉田市市民の方には朗報です。他に先駆けて今年4月からロタウイルスワクチンとB型肝炎ワクチンの助成が始まりました。対象となる方にはぜひ接種していただきたいと思っております。そして他の市町村にも波及することを期待します。

今月はまだあまり知られていない「ヒトメタニューモウイルス」についてお話します。

 

ヒトメタニューモウイルスって?

このウイルスは2001年に発見され、RSウイルス流行後の3月から6月にかけて流行します。咳・鼻水・熱が主な症状で、RSウイルスやインフルエンザウイルスと似ています。潜伏期間は約4~6日、くしゃみや咳による飛沫感染で広がります。

検査方法はインフルエンザと同じように鼻に綿棒を入れて鼻汁を採取します。最近、迅速検査ができるようになり、調べられるようになりました。肺炎が疑われる場合に胸部レントゲンと一緒に検査をするのが一般的です。一度かかれば、もうかからなくなるわけではなく、1回の感染だけでは免疫が獲得できず、何度か感染します。ただ、何度かかかるにつれて免疫がつき、症状は軽くなっていきます。

 

治療と予防は

薬はインフルエンザと同じような特効薬はなく、対処療法の薬のみで細菌の2次感染がある場合は抗生剤を使用します。予防はかぜやインフルエンザと同じで手洗い・うがいが大切です。このウイルスは突然現れた新種の病気ではなく、最近ウイルスが見つかり迅速検査ができるようになり、知られるようになってきました。病気の程度としてはインフルエンザやRSウイルスよりは軽いが、普通のかぜより重いと思ってください。熱が出て、咳がひどくなり、ゼロゼロしたときはこのウイルスも考える必要があります。

 現在今回取り上げたヒトメタニューモウイルスに加えて、迅速検査は溶連菌・マイコプラズマ・インフルエンザ・RS・アデノ・ロタ・ノロウイルスなどができます。適切な検査をするには、園・学校・地域での流行状況を踏まえ、お子さんの体調を丁寧に伝え、検査の負担も考慮しながら、かかりつけ医に相談するとよいでしょう。

 

参考文献

国立感染症研究所ホームページ

 

電気を考えよう(1)

 昨冬自宅に太陽光発電を設置したのをきっかけで、電気の専門家ではない私が電気について非常に興味を持つようになりました。電気が太陽の光によって自分たちで作ることができることに大きな驚きと感動を覚えました。帰宅後、今日一日でどのくらい電気が作られたかをモニターでみて一人で楽しんでいます。食べ物は自分が口にするので体によい物を取ろうと意識するのと同じように、電気も何の原料で作られたのかを考える時代がそう遠からず来るのではないかと思っています。少なくとも私は意識するようになってきました。

先月は、小・中・高の息子3人の卒業式に参加しました。それぞれの卒業式で学童期・思春期・青年期の成長を感じることができました。式の最中は入学式から在学中の色々な出来事を思い起こしながら、親としての関わりを振り返ることができました。最後のホームルームでは家庭生活では見られない意外な子どもの姿を目にする機会にも恵まれました。子どもの節目の行事にはご夫婦でご出席されることをお勧めします。

さて、毎年この時期は花粉症で悩まれる方がいると思います。昨年よりスギの飛散量は多く、うちでは私と小6の息子が花粉症で目のかゆみ・鼻水・鼻づまりなどの症状に悩まされ薬を飲んでいます。今月は診察時よく質問のある「花粉症とかぜの見分け方」についてお話をします。

 

花粉症とは

 アレルギー性鼻炎の一つで、体外からは入ってきた花粉等の異物を体が防御するために起こり、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目のかゆみ等の症状があります。花粉の代表はスギで2~4月に飛散します。5月まで症状がある方はヒノキの花粉の可能性があります。子どもの場合、0~1歳はあまりみられず、3~4歳から発症し始めます。

 

かぜとの見分け方

 花粉症は花粉と接触して症状が出るため、花粉の飛散量によって症状が変わります。多い日は症状が強く、少ない日は症状が軽くなります。症状はスギ花粉が終わる4月まで続き、目のかゆみ・透明な水っぽい鼻水・くしゃみ・鼻づまりが特徴的です。特に目のかゆみがある場合は可能性が高いと思われます。咳はあまりでません。

かぜの場合はウイルスなどが原因のため、多くが約1~2週間程度で落ち着きます。熱が出る時もあります。目のかゆみは出ません。

両者がわかりづらい時は薬の効きが参考になります。花粉症の薬が効くことで症状が楽になれば花粉症と考えられます。両親が花粉症であると子どもも花粉症になる可能性が高いので、家族の方が花粉症であるかも参考になります。初めて花粉症の症状がでてきた場合はすぐに診断がつきにくいこともあり、経過をみながら診断していきます。

インフルエンザのように検査をするとわかると考えがちですが、スギの特異的IgE抗体では体質・感受性がわかる程度で、確定するまでの精度はありません。

 

治療法

治療は薬と花粉回避の2本柱です。薬は飲み薬と点眼薬・点鼻薬があります。薬の種類は年々増え、副作用である眠気は少なくなってきています。合わせて服用回数も1日1~2回と少なくなり、飲みやすい味になっています。基本は飲み薬である抗ヒスタミン薬を内服します。症状の程度によって、点眼薬や点鼻薬を併用していきます。症状がひどくなる場合はさらに抗ロイコトリエン拮抗薬を追加する場合もあります。

花粉症の症状を軽くするためには、治療薬とともに花粉を避けることも大切です。

  • 飛散の多い時は、外出を控える・窓や戸を閉める。
  • 外出時にマスク・メガネを着用し、毛織物などのコートは避ける。
  • 帰宅時、衣服や髪をよく払い入室し、洗顔・うがいをし、鼻をかむ。
  • 掃除を励行する

以上を参考にしてください。子どもは外に出ないで生活することは不可能ですので、できることからやっていきましょう。

 

アレルギー免疫療法が新登場!

 アレルギー免疫療法とはアレルギーの原因である「アレルゲン」を少量から投与することで体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法です。従来の花粉症の薬である抗ヒスタミン薬は対処療法でしたが、昨年から発売された「シダトレン」という薬はスギ花粉症の原因物質であるスギ花粉のエキスが入っており、舌にためて飲み込みます。体に花粉が異物でないことを学習させるために2~3年位の長期間飲み続ける必要があります。対象者は12歳以上です。8割の人に効果があり、副作用としては口の中の腫れやかゆみが数%見られます。全身の副作用が起こる可能性は非常に低いため安全に行えます。さらに体質が変わることでぜんそくやアレルギー性鼻炎などの発症が抑えられる効果も期待できます。

 

参考文献

スギ花粉症におけるアレルゲン免疫療法の手引き 一般社団法人日本アレルギー学会

アレルギー疾患 診断・治療ガイドライン2010 協和企画

花粉症と周辺アレルギー疾患 診断と治療社

 

ウォン・ウティナンさんの裁判を支える署名と寄付について

署名1万3千筆、寄付金150万円達成しました。4月下旬に裁判が開始されます。経過はこのコラムにてご報告させていただきます。ご協力いただいた皆様に感謝致します。

 

先月紹介させていただいたチャリティーバザーには、たくさんの来場者の方にご協力いただき寄付を集めることができました。場所を提供していただいたフォネットさん・商品の提供をしていただいた初花さん・KO堂さん、そして多数のボランティアの方々のお蔭であると感じました。当日私も慣れない売り子や声かけをさせていただきましたが、終わった後、清々しい気持ちになりました。参加してくださった皆さんご協力ありがとうございました。

今月は「小児在宅医療」というまだ新しい分野について皆さんにお伝えしたいと思います。医療技術が進歩し救命率が向上する一方、重度の後遺症を残した子どもたちが増えてきました。医療機器の進歩に伴って、様々な医療行為が自宅で可能となり、自宅で家族とともに生活できるようになってきています。長期入院をせず家で過ごせることはたいへん喜ばしいことではありますが、いざ外出となると人工呼吸器や携帯用酸素ボンベを持ちながらベッドや車いすで移動することは大変な労力を必要とします。高齢者ではよく行われている在宅医療が子どもの分野でも必要とされる時代がやってきています。

 

家族の負担は極めて大きい

 子どもは家族と過ごすことが幸せであることは誰も否定することはありませんが、重度の後遺症を残した子どもを受け入れる家族の負担は非常に大きなものです。人工呼吸器がある場合、定期的に痰を吸引したり、食事はチューブから胃に栄養を送ったり、体位交換したり、入浴、排せつのケアを訪問看護・訪問介護・訪問リハビリを利用しながら家族が特に母親が中心となって対応しています。家族の肉体的精神的な負担は計り知れません。また県内には子どもに慣れている訪問看護などのサービスはまだ少数しかないのが現状で、このようなサービスがうまく利用されていない場合もあります。

 

レスパイトは絶対必要!

 人工呼吸を使っている場合、家族は24時間常に子どもの様子を見守らないといけません。痰がつまって苦しがるときには吸引する必要もあります。対応を中心に行うのは母親がほとんどです。精神的肉体的な疲労は定期的に解消していかないと、母親が倒れてしまい、残された兄弟は母の苦労を気遣い、甘えることを躊躇してしまいます。レスパイトとは「ほっと一息つける時間」という意味で、お子さんを一時預かることで家族がリフレッシュすることを目的としています。県内では一部しかなく、もっと利用しやすくするための整備を進める必要があります。

 

訪問診療を今春から始めます

 私は3年前にこの分野に興味を持つようになり、学会などで勉強や実習を行ってきました。昨年、東京の大部分を数名の医師で子どもの在宅診療を専門に行なっている「あおぞら診療所」・宇都宮市で開業しながら在宅医療とレスパイトを行なっている「ひばりクリニック」・熊本県で国内でも数少ない小児専門訪問看護ステーション「ステップキッズ」の3か所へ赴き、見学をさせていただきました。診察室での診療はいつも慣れているのですが、患者さんのお宅へ訪問するということは初めての経験で緊張しながら見学をしました。訪問させていただいたお母さんから「先生が来るので、とても安心でき、ちょっとしたことでも相談ができるので、たいへん助かります。」といった生の声も聞くことができ、大変有意義な経験をしました。県内でも同様に在宅でみているご家庭があるかと思います。

4月から当クリニックで訪問診療を始めたいと考えています。勉強しながらの対応となりますが、ご希望のご家庭がいましたら、ご気軽にうちのクリニックまでお電話で問い合わせていただけたらと幸いです。家族の笑い声や季節の香りに囲まれた中でお子さんが成長する、そんな当たり前の生活をサポートしご家族に寄り添っていきたいと思います。

 最後に、どのお子さんにも重度の後遺症をかかえることが起こることがあります。みなさんにも子どもの在宅医療の実情を知ってもらい、すべてのお子さんが安心して生活ができる整備づくりに繋がってほしいと願っています。

 

水痘ワクチン、特例措置の期限迫る!

3~4歳のお子さんで水痘ワクチンを1回も接種していない人は今月末までに定期接種として1回の接種が受けられます。接種券が必要となりますので市町村にお問い合わせください。昨秋から水痘ワクチンの定期接種が始まっています。2歳までに2回接種ができます。

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