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院長コラム

先月紹介させていただいたチャリティーバザーには、たくさんの来場者の方にご協力いただき寄付を集めることができました。場所を提供していただいたフォネットさん・商品の提供をしていただいた初花さん・KO堂さん、そして多数のボランティアの方々のお蔭であると感じました。当日私も慣れない売り子や声かけをさせていただきましたが、終わった後、清々しい気持ちになりました。参加してくださった皆さんご協力ありがとうございました。

今月は「小児在宅医療」というまだ新しい分野について皆さんにお伝えしたいと思います。医療技術が進歩し救命率が向上する一方、重度の後遺症を残した子どもたちが増えてきました。医療機器の進歩に伴って、様々な医療行為が自宅で可能となり、自宅で家族とともに生活できるようになってきています。長期入院をせず家で過ごせることはたいへん喜ばしいことではありますが、いざ外出となると人工呼吸器や携帯用酸素ボンベを持ちながらベッドや車いすで移動することは大変な労力を必要とします。高齢者ではよく行われている在宅医療が子どもの分野でも必要とされる時代がやってきています。

 

家族の負担は極めて大きい

 子どもは家族と過ごすことが幸せであることは誰も否定することはありませんが、重度の後遺症を残した子どもを受け入れる家族の負担は非常に大きなものです。人工呼吸器がある場合、定期的に痰を吸引したり、食事はチューブから胃に栄養を送ったり、体位交換したり、入浴、排せつのケアを訪問看護・訪問介護・訪問リハビリを利用しながら家族が特に母親が中心となって対応しています。家族の肉体的精神的な負担は計り知れません。また県内には子どもに慣れている訪問看護などのサービスはまだ少数しかないのが現状で、このようなサービスがうまく利用されていない場合もあります。

 

レスパイトは絶対必要!

 人工呼吸を使っている場合、家族は24時間常に子どもの様子を見守らないといけません。痰がつまって苦しがるときには吸引する必要もあります。対応を中心に行うのは母親がほとんどです。精神的肉体的な疲労は定期的に解消していかないと、母親が倒れてしまい、残された兄弟は母の苦労を気遣い、甘えることを躊躇してしまいます。レスパイトとは「ほっと一息つける時間」という意味で、お子さんを一時預かることで家族がリフレッシュすることを目的としています。県内では一部しかなく、もっと利用しやすくするための整備を進める必要があります。

 

訪問診療を今春から始めます

 私は3年前にこの分野に興味を持つようになり、学会などで勉強や実習を行ってきました。昨年、東京の大部分を数名の医師で子どもの在宅診療を専門に行なっている「あおぞら診療所」・宇都宮市で開業しながら在宅医療とレスパイトを行なっている「ひばりクリニック」・熊本県で国内でも数少ない小児専門訪問看護ステーション「ステップキッズ」の3か所へ赴き、見学をさせていただきました。診察室での診療はいつも慣れているのですが、患者さんのお宅へ訪問するということは初めての経験で緊張しながら見学をしました。訪問させていただいたお母さんから「先生が来るので、とても安心でき、ちょっとしたことでも相談ができるので、たいへん助かります。」といった生の声も聞くことができ、大変有意義な経験をしました。県内でも同様に在宅でみているご家庭があるかと思います。

4月から当クリニックで訪問診療を始めたいと考えています。勉強しながらの対応となりますが、ご希望のご家庭がいましたら、ご気軽にうちのクリニックまでお電話で問い合わせていただけたらと幸いです。家族の笑い声や季節の香りに囲まれた中でお子さんが成長する、そんな当たり前の生活をサポートしご家族に寄り添っていきたいと思います。

 最後に、どのお子さんにも重度の後遺症をかかえることが起こることがあります。みなさんにも子どもの在宅医療の実情を知ってもらい、すべてのお子さんが安心して生活ができる整備づくりに繋がってほしいと願っています。

 

水痘ワクチン、特例措置の期限迫る!

3~4歳のお子さんで水痘ワクチンを1回も接種していない人は今月末までに定期接種として1回の接種が受けられます。接種券が必要となりますので市町村にお問い合わせください。昨秋から水痘ワクチンの定期接種が始まっています。2歳までに2回接種ができます。

今月はとにかく寒く、早く春よ来いと願うばかりです。我が家では5人の子どものうち3人が大学や高校の受験を迎え、いつになくせわしなくなっています。親としてどう声をかけたらよいか気を使い、一方で2歳の娘の遊び相手をしながら過ごしています。

 現在、インフルエンザの流行期に入っています。一番の予防は手洗い・うがいで、マスクも効果があります。体調が悪い時、無理して園や学校に行くことで他人に広げることもあるためお休みしていただくとありがたいです。今月は医療から少し離れた話です。先月、山梨日日新聞(12月6日)に記事が載ったのでご存知の方もいるかもしれませんが、退去強制処分を受けたタイ人の中学3年生が処分取り消しを求めて提訴します。市民の有志が裁判を支援する組織を設立し署名などの活動をしています。賛同していただける方はぜひ署名とご寄附をお願いします。

 

ウォン・ウティナンさんの生い立ち

三男(中3)が通っている甲府市立南西中学3年に在籍しているウォン・ウティナンさんという生徒がいます。彼は不法滞在の母親の元に日本で生まれ育ちました。父母はタイ国籍の超過滞在者であり、父親は強制送還されています。母親は入管の摘発を恐れ、彼とともに各地を転々として過ごしてきました。そのため彼は小学校に入学出来ず、公教育を受けることができませんでした。2010年、山梨県が新しい公共支援事業で実施した「外国籍不就学児童調査」で彼が不就学状態にあることが判明し、県の事業とボランティアの学習支援を受け、週3~4回程度の学習支援を受けて、2013年4月から同中学2年に入学していました。彼は本当に努力家で、小学校教育を受けなかったにもかかわらず、中学校の2年間で学力的には高校に進学が可能な段階にまで至っています。多くの友人や先生、同級生の父母の支援にも恵まれ、演劇部やバスケット部に所属し、体格的にも年齢に応じた成長がみられています。

 

ウティナンさんからの手紙

 手紙の全文は長文のためコラムに掲載ができません。私は読んでいて胸を打たれました。ぜひ皆さんにも読んでいただきたいです。手紙の要旨は以下の通りです。「私は父親の記憶がまったくありません。母親の友達の子どもと遊んでいましたが、自分以外は小学校へ行っていました。学校というところへ行きたい気持ちはありましたが、ひとりでテレビを見ながら過ごしたりして、ビデオやテレビで日本語を覚えました。12歳になりオアシス子ども会で勉強をし、勉強が楽しくなり、中学校へ通うようになったことから、学校が本当に面白いところだと感じました。私は一度もタイに行ったこともなく、自分はずっと日本人だと思っていて、タイに帰れと言われても帰るところは日本だと思っています。私は在留資格を取り、今春から定時制の高校に通ってお母さんを助けたい、そして自分と同じように困っている人がいたら手助けできる人間になりたいです。」

 

私も応援しています

 私が初めて彼と会ったのは、昨シーズンに彼がインフルエンザにかかり、診察をさせていただいた時です。諸事情を知っていたので、無償で対応させていただきました。また、これまで息子と同じバスケット部の試合で楽しそうに過ごす様子や、演劇部の劇で生き生きと演じている姿を見ています。私も周囲も感じているのが、母親の元で愛情豊かに育ったことで、素直な良い少年に育っているということです。今回、彼と母親が退去強制処分を受けたことを知って、他人事とは思えない気持ちになりました。もし自分がそんな境遇として生まれてきたらどんな気持ちになるでしょう。行ったこともないタイへ行くことが本人の幸せになるのでしょうか?在留許可をあたえてもらうためにみなさんの署名と寄付が必要です。

 今後、市民有志による「ウォン・ウティナンさんの裁判を支える会」主催で2月11日午前11時から催されるチャリティバザー(下石田フォネット駐車場)・3月1日に開かれるチャリティ落語(ヴァンフォーレ甲府スタジアムDJのJIROさんが三枝亭二郎の名で出演)にて署名や寄付を募っていきます。なお、ウォン・ウティナンさんへの署名、手紙の全文、新聞記事は山梨外国人人権ネットワーク・オアシスのホームページ(http://yamanashi-oasis.seesaa.net/)を参照ください。

ぜひともご理解・ご協力いただけますようよろしくお願い致します。

新年明けましておめでとうございます。今年も小児医療に関して皆さんに役立つ最新の情報を提供していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。さて、昨年11月30日に第3回富士山マラソンに初出場しました。フルマラソンは初めてでしかも練習では30㎞までしか走ったことがないため、ドキドキしながらスタートしました。多くの応援に支えられていたのですが、なんと25㎞あたりから失速してしまいました。その後は気力で走り切りなんとか制限時間内の4時間55分で完走することができました。途中、太鼓や吹奏楽の演奏で勇気づけられ、歩道でボランティアの方々が自前でドリンクや飴などを提供してくれました。出場者を代表して協力者・応援者の皆様に感謝申し上げます。久々に初めてのことを経験したので大変興奮した1日となりました。

 先月、武装勢力に銃撃されながら一命をとりとめ、女子教育の権利を訴え続けているマララさんがノーベル平和賞を受賞しました。子どもたちが教育を受ける権利を訴え続けています。彼女のスピーチを聞いて、教育とは本当に大切だなと改めて感じました。日本は戦後、平和憲法の下で子どもたちがしっかりと教育を受けてきたおかげで平和が続いています。様々な課題はあるものの、今ある何気ない日常に感謝したいと思います。今月は県内では知事選が控えていることもあり、県内の小児医療の現状についてお伝えしたいと思います。パパ・ママ世代の投票率が低い傾向にあり、政治家は若い方の声に耳を傾けない風潮になってはよくないと思います。必ず選挙に行き一票投じていただきたいです。

 

重度心身障害者の医療費助成制度が窓口無料から一時払い方式に

 県が昨年11月から国が国庫負担金を減額するペナルティーを理由に重度心身障害者の医療費助成制度を窓口無料から一時払い方式に変更しました。障害者以外の子どもは今まで通り窓口無料ですが、障害者のみが一時払いになってしまいました。何か不公平な感じがしませんか?現在、市民団体「子どもの医療費 窓口無料化を求める会」が改善を求め運動をしています。

 

最近のワクチン事情

 数年前から今までになかったヒブ・肺炎球菌・ロタワクチンが新たに加わり、これらのウイルスにかかることで髄膜炎・肺炎・胃腸炎にかかるお子さんが大きく減ってきました。ヒブワクチン導入前後で髄膜炎が9割減ったという報告がでており、多くの子どもたちがこれらのワクチンによる恩恵を受けています。また、昨年10月から水痘ワクチンが定期接種化され、今後水痘にかかるお子さんも激減すると思われます。まだ定期接種化されていないロタ・おたふくかぜ・B型ワクチンも早期に定期接種化されることを強く望みます。

県内では任意の予防接種に独自に助成をしている自治体が2つあります。笛吹市はロタ・おたふくかぜワクチンを大月市はインフルエンザワクチンに対して一部費用の助成を行っています。この自治体に在住の子どもをもつ親御さんは、積極的にこの制度を活用していただきたいです。さらにより多くの市町村で助成が広がることを期待します。

 

県内の小児救急体制

 昨年11月、県が主催した「小児救急医療研修会」に参加し、救急を担っている大学病院小児科の先生から話を聞く機会がありました。日本では0歳と成人の死亡率は、主要13か国の中で低いのですが、1~4歳児の死亡率が高いことが課題になっています。重症な場合、出生時には新生児集中治療室(NICU)で、成人の場合は集中治療室(ICU)で対応するという体制が全国的に進んでいますが、幼児に対応する小児集中治療室(PICU)の整備がまだ進んでおらず、そのため死亡率が高いと言われています。このPICUは、日本では大都市においては整備されていますが、地方ではまだ未整備の所が多く、山梨県内にはありません。人口規模から考えると、県内にはICUに小児部門を入れてもらうことが得策であると考えられています。PICUの整備で救える命があることを皆さんに知っていただきたいと思います。

 2014年も残り1か月となりました。12月は忘年会・クリスマス・年賀状作成など何かと忙しくも楽しい月です。うちは昨年クリスマスケーキの注文が遅れて何件もお店に電話をして苦労しました。クリスマスケーキ・プレゼントの準備はお早めに。先月告知したフルマラソンの結果は次月にご報告します。

 今月は「子どもの貧困」についてお話します。8月末に外来小児科学会でこのテーマでのシンポジウムに参加しました。私自身が初めて耳にする事実があり、子どもに関わる仕事をしている立場からより意識していく必要性を感じています。新聞記者の中塚久美子さんが多くの取材を踏まえてまとめられた本の内容も紹介し、子どもの貧困について知っていただきたいと思います。

 

子どもの貧困って?

 日本の子どもに貧困がいるのかという疑問を持っている方も多いと思います。貧困は「絶対的貧困」と「相対的貧困」に分けられ、発展途上国にみられる食料・生活必需品が足りていない貧困を絶対的貧困、日本のような先進国で問題となっている貧困は相対的貧困と言います。相対的貧困は全国の平均所得の半分を下回る世帯で暮らす子どもの割合のことです。相対的貧困率が2012年に過去最悪の16.3%(2012年は手取り所得122万円)になりました。実に約6人に1人(約300万人)が貧困状態にあります。先進国20か国中、アメリカ・スペイン・イタリアの次に高い結果です。多くの国は国策として貧困率を下げる努力をしていますが、日本では年々高くなっていることが問題となっています。

 

子どもの貧困対策法

 「子どもの貧困対策法」が昨年6月に成立しました。今夏安倍首相が「子どもたちが夢と希望をもって成長していける社会の実現を目指す」と述べ、大綱は子どもの将来が生まれ育った環境で左右されたり、貧困が世代を超えて連鎖することを断ち切るという基本方針となっています。しかし、貧困率をどの程度下げるのかなどの数値目標が出たわけではないので、すぐに効果が得られる所までは進んではいません。

 子どもの貧困ってみなさんどうイメージをもっていますか?食事がままならない・洋服がボロボロといったケースはまれですが、医療費の自己負担が高いため病院に行かない・修学旅行に行けない・給食が唯一のちゃんとした食事のため夏休み中に痩せてしまう・お風呂に毎日入れないといった「当たり前」の生活ができない子どもたちがいます。こうした子どもたちは不登校・高校中退の割合が高く、健康状態も悪いことがわかっています。そして、このような不利を背負うことから大人になって就労状況や所得にも影響し、彼らの子どもがまた貧困になるという「貧困の世代間連鎖」が起こっています。子どもの貧困はその子にとっても不幸ですが、社会にとっても不幸で日本の活力が衰退してしまいます。

 

「学び」と「居場所」作り

 全国各地で貧困家庭の子どもたちに無料学習支援活動が生まれています。行政やNPO・民間団体・地域住民などが主体となり、場所はアパートや家、公的施設、空き店舗などを利用し、ボランティアとして元教員・市民・大学生らが小中学生にマンツーマンで勉強を教えています。大学生は兄や姉の存在として勉強以外の相談に乗ることもあります。子どもたちが意欲的になり、親にもよい意味で変化がでてきています。学校だけでは限界があるので、こうした無料学習教室の役割は貴重な存在です。中には家庭の事情により夜1人で過ごさなければならない子どもに週に1回、サポーター役の大学生が勉強を教えて、一緒に夕食をとり、さらに銭湯で風呂に入って自宅に帰す事業をしているNPO法人もあります。無料学習教室は山梨にもあります。また、企業や農家などから食料を寄付してもらい貧困にあえぐ家庭に提供する活動をしている「フードバンク山梨」というNPO法人があります。

 今回はみなさんに日本にも子どもの貧困が存在し、根深い社会問題になっていることを知っていただき、貧困の連鎖をなくし、どの子どもたちも将来に希望を持てるような社会を作っていく必要性を理解していただきたいと思っています。今月は衆議院選挙があります。アベノミクスだけが政治ではありません。子どものこと、貧困のことも候補者を選ぶ上で考えなければなりません。若い世代が投票に行くことで政治家は若い人の声を聞くようになります。選挙は必ず行きましょう。

 

参考文献

貧困のなかでおとなになる 中塚久美子 かもがわ出版

子どもの貧困対策に関する大綱(内閣府)

www8.cao.go.jp/kodomonohinkon/pdf/taikou.pdf

 

 

秋が深まり、紅葉の季節となりました。先月、2歳の娘を背負いながら妻と身延山に登りました。ロープウェーなら片道10分もかからないところを往復で6時間かかり、戻ったころには体がヘトヘトになりました。頂上では遠くに富士山がはっきりと見られ、清々しい一日を過ごしました。

 今月は読者の中でも悩まれている方が多い花粉症について取り上げます。花粉症はいまや日本人の5人に1人以上が発症する国民病です。スギ花粉は2月から飛散するのでまだ早いのですが、今までと違った新薬「シダトレン」が先月から使えるようになったので皆さんに早めに情報提供します。今までの薬は症状を抑える対症療法の薬でしたが、この薬は根本的に体質を改善できることでアレルギーの分野では画期的な治療法として大変注目されています。

 

シダトレンってどんな薬?

 今までの薬は花粉症のシーズンに症状を抑える対症療法として飲んでいました。シダトレンは体質を改善させ、スギ花粉症の根治が期待できる薬で、スギ花粉症の原因物質であるスギ花粉のエキスを舌にためて飲み込みます。

 シダトレンはいくつかの約束事があります。まず、どこの医療機関でも対応できるわけではなく、研修を受けた医師が対応します。対象は12歳以上のため小さなお子さんは使用できません。この薬は目薬のように薬液を1日1回1ml、舌の下に2分間ほどためて、その後飲み込みます。体に花粉が異物でないことを学習させるために2~3年ぐらいの長期間飲み続ける必要があり根気が必要です。かつ定期的な通院も大切となります。また症状が重い人だけではなく、軽症の方も保険診療の対象となります。

今まで対症療法の薬を飲んでも夜間の鼻づまりで眠れない、副作用の眠気が出てしまい仕事や学業に支障がでている人もいると思いますので選択の一つに考えてもよいのではないでしょうか。私もスギ花粉症のためシーズンになると夜間の鼻づまりで困っているので薬を始めようか検討しています。

 

効果と副作用

8割の人に効果があることがわかっていますが、効果が出ない方もいます。副作用は数%の方に口の中の腫れやかゆみがあります。注射より安全性は高く、報告ではアレルギーの重い症状であるアナフィラキシーは1億回に1回程度で死亡例はないと言われています。全身の副作用が起こる可能性は非常に低いため安全に行えます。さらに体質が変わることでぜんそくやアレルギー性鼻炎などの発症が抑えられる効果も期待できます。

 

アレルギー免疫療法って?

 アレルギー免疫療法は減感作療法とも言い、アレルギーの原因である「アレルゲン」を少量から投与することで体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげ治す可能性のある治療法です。

実は以前からも行われていた治療でした。今までは注射による治療だったこともあり、大学病院などの一部の医療機関でしか行われておらず、広く普及していませんでした。今回の薬はなめるということで、自宅で行なえるため体への負担が小さく普及への期待が高まっています。

自分自身の体質を変えていく、アレルゲンに対する過敏性を減少させる今までにない画期的な治療であります。食物アレルギーの治療法でも取り入れられていて、食物を除去しても治らない場合は原因の食物を少量ずつ食べて体を慣らしています。但し、これは必ず専門医の指導の下で進めてください。決して素人判断で行わないでください。

 

今月末にフルマラソンに出場!

 お腹が出てきていることをきっかけにランニングをしてきました。当初は少し走っただけで息切れしていましたが、今では距離も少しずつ増え1時間ほどのランニングができるようになってきました。昨秋、ハーフマラソンを完走しました。今月はフルマラソンに初挑戦しようと思っています。最近、初というのがなくなっているのでワクワクしています。結果をお楽しみに。まだまだ若い者には(そういっている時点で年を取っている証拠ですが)負けないつもりです。

 

参考文献

スギ花粉症におけるアレルゲン免疫療法の手引き 一般社団法人日本アレルギー学会

花粉症は治せる!舌下免疫療法がわかる本 大久保公裕 日本経済新聞出版社

鳥居薬品のホームページ(http://www.torii-alg.jp/)

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