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院長コラム

5月に入り、ようやくスギ花粉がなくなり、ホッとしている人も多いのではないでしょうか。今年は花粉が多かったので本当につらかったと思います。私も花粉症なので目のかゆみ、鼻水、鼻づまりでたいへんでした。

予期もしなかった大地震・津波・余震による不安・原発による放射能汚染で水や食料の不安・お祝い事・祭りの自粛など日本にとって1945年の敗戦以来の大惨事となっています。一方で敗戦後の日本の復興をみると、驚異的で今では世界第3位の経済力を持っています。世界各国でトヨタ・ホンダ・日産など車が走っていて、日本の強さを感じます。敗戦後日本が経済発展した実績を考えると、震災後の復興も間違いなく早い時期に達成できると確信しています。日本人って、まじめで勤勉な国民だと思います。今、自粛のムードが漂っていますが、そろそろ暗い気持ちなどを吹き飛ばし、前を向き生きていきましょう。

 今回、地震と津波による被害だけでなく、原発事故が大きな問題になっています。放射能汚染が空気中や水に広がり、私たちの生活にとって不安要素となっています。政府は健康上今のところ大きな問題はないと言っておりますが、放射能の問題は長い間かけてじわじわと影響してきます。海水も汚染し魚が汚染され、それを食べる人への影響も考えねばなりません。乳幼児や妊婦さんはより慎重に考える必要があります。これからも情報をしっかりと受け止め対応していきましょう。

夏の電力不足は直近の大問題で、夏はクーラーの使用を減らし節電することで乗り切っていきたいものです。私の診療所でも夏は極力クーラーを使わず診療しなくてはと思っています。今後、私たちは電気を何から作っていけばいいのでしょうか?原発を今後も使用するべきか?水力・火力・風力・太陽光・地熱などをどのようなバランスにするのか?これからのエネルギー政策を注意して見守っていかなければなりません。今回の事故はもう2度と起こらないのでしょうか?原発が存在している限り、事故が起こる可能性はゼロではないでしょう。

 

ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチン接種が再開!

先月号で「ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチン接種中止」について述べました。中止後1ヶ月も経たない3月末に、安全性に問題がないことがわかり、4月から再開になりました。今回、7人のお子さんが接種して1週間以内に亡くなり、詳細な検討が行われました。検討の結果、死亡原因は感染症や乳幼児突然死症候群などの病気の可能性が考えられ、すでに国内で100万人から150万人が接種しているので、死亡頻度は10万接種あたり0.1-0.2と諸外国の報告と大きな違いがないということがわかりました。 

今後の接種のやり方の注意点として1)1回・2回の接種後の間隔が予定より多少開いてしまった場合でも免疫の効果に問題がないこと、2)同時接種は副反応の頻度が増加することはないこと、3)7人のうち3人が心臓の病気を患っていたことから何らかの病気を患っている場合は同時接種ではなく単回接種も考えながら健康状態に注意して接種をすることが確認されました。ワクチンは病気が予防できるメリットと副反応が起こるデメリットを十分に理解してかかりつけ医としっかりと相談をして接種してください。今回のことで接種に不安になってしまっている人もいると思いますが、海外では以前から定期接種化しており、今でも問題なく行われています。

 

参考文献

ヒブワクチン・肺炎球菌ワクチン接種再開に関する厚生労働省からのお知らせhttp://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000016yw1.html

 

入園時に血液型を調べる必要がありますか?

答えは「ノー」です。以前はよく生まれたときに調べていたのですが、最近は必要性がないこともあり、調べなくなり、わからない人も多いかと思います。病院の方では事前にお子さんの血液型がわからなくて構いません。血液型が必要な時は輸血を行う時で、そのときはすでに血液型がわかっていたとしても必ず本人から採血をして血液型を確かめます。さらに輸血する血液と本人の血液を試験管に入れて凝固しないかを調べます。どうしても調べたい場合は血液検査をする機会があったら一緒にお願いをすることをお勧めします。ただし、血液型は自費扱いになります。

 

最後に4月中旬に被災地へ医療ボランティアに参加してきます。

 

来月号にてご報告いたします。

 

東日本巨大地震におきまして、被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。

今回の地震はこれまでに経験したことのない大きな揺れでした。私は診療中で、揺れている間は診療していた赤ちゃん・お母さんと向き合っていて何もすることができませんでした。診療所内の確認後、すぐ隣接する保育園に行き、園の様子を確認しました。園児たちはすでに園庭に静かに避難していました。

息子たちから当日の話しを聞くと、学校では迅速に避難ができたようで、日頃の避難訓練の成果ではないかと思いました。その後地震・津波・原発の被害が明らかになり、それに伴う計画停電が始まり、これまでの当たり前の生活を振り返る機会となりました。私たちが今、被災者の方々に何ができるかを考えると、まず、「節電」をしっかりすることです。我が家ではなるべく1か所で生活をするようにして、子どもたちにも夜更かしせず、早く寝るように言っています。無駄な電気を使わないのは当然のことですが、家電製品を使用しない時はコンセントを抜くことで待機電力を削減できます。小さなことも積み重ねが大切です。

また、福島における原子力発電所のトラブルにより、放射能が広範囲に広がっています。放射能汚染により人体への被害がでる可能性が示唆されています。原発は福島だけの問題ではなく、国民みんなの問題です。今一度、原発のあり方を見直すことが必要だと感じています。

テレビでは、車や家が流されるなど連日生々しい災害被害を放映しています。観ている大人はもちろん、子どもたちも小さな心の中で不安を抱えていることでしょう。大人の不安は子どもに大きな影響を与えます。こんな時には、普段以上に子どもとの会話やスキンシップを大切にし、安心感を与えていただきたいです。

 

ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチン接種中止について

今年3月に入り、ヒブワクチン・肺炎球菌ワクチン接種後、6名のお子さんが亡くなったという報告がありました。この報告を受けて、厚生労働省からヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンの接種を中止とする発表が出されました。その後、行われた専門家の会議では、両ワクチン接種と亡くなった原因とは明らかな因果関係が認められないという発表がされましたが、両ワクチンともまだ中止したままで様子をみるということになっています。子どもに早く接種させたい気持ちもわかりますが、専門家がさらに情報収集して検証していますので、もうしばらくお待ちください。年内再開を願っています。両ワクチン接種は通常3回続けて行いますが、1~2回接種し中止となってしまった方は、再開した時点で接種スケジュールについてのお知らせがありますので、しばらくお待ちください。

 同時接種に対して不安を持たれている方もいるかと思います。欧米で行われているワクチンは5~6種類を一度に接種しており、安全性に問題がないといわれています。かかりつけ医に相談して、安心して各種の予防接種を進めていただきたいです。

 

参考文献

ヒブワクチン・肺炎球菌に関する厚生労働省からのお知らせhttp://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html

 

ノーテレビデーしてみませんか?

 停電になり、テレビを見ることができなかったご家庭もあるかと思います。先月、我が家でテレビを見ない日を数日試みました。テレビっ子の私としてはとても不安でしたが、勇気を出してやってみると、ガチャガチャしていた家が静かになりました。家族が精神的に落ち着き、家族の会話が増えたり、本を読むようになったりと時間をゆったりと過ごすことができました。最初は慣れず、子どもたちが不満をもらすこともありましたが、慣れると最初のような負担はなく、時間を有意義に過ごすことができます。何気なくテレビをつけてしまうことが多くありますか?必要時のみテレビをつけることで時間の有効利用が期待できます。

 

 

 

 

2度の積雪もあっという間に溶けて、もうすぐ春の到来ですね。

最近話題の「大相撲の八百長問題」は本当に残念です。すべての取り組みがもしかして八百長?なんて考えるとつまらないものに感じてしまいます。膿をしっかり出し切って生まれ変わり、将来の宝である子どもたちに夢が持てるような大相撲になることを期待します。  

今年に入ってから保護者から不活化ポリオワクチンについての問い合わせが続いており、意識の高まりを感じています。今月は不活化ポリオワクチンについてお話をしていきます。

 

ポリオって?

 ポリオは、ポリオウイルスが中枢神経への感染により引き起こされ、手足の麻痺が生涯にわたり残る病気です。日本は1960年代にポリオの大流行があり、生ワクチンを導入した結果1981年以降はポリオにかかる人がいなくなりました。生ワクチンは口から飲むタイプで、針が必要なく気軽に接種できることから、大流行を阻止する方法として当時の日本で即効性がありました。現在でもポリオの流行地域にはかかせないものです。

しかし、現在は生ワクチンを飲んだことが原因でポリオにかかる人が年に数人程度でることが問題になっています。生ワクチンを飲んだ乳幼児だけでなく、その周囲の方々にも感染の危険があります。さらに昭和50年から52年生まれの方(ポリオの抗体価が低い)・免疫が低下している方・抗がん剤治療後の人は健康な方より危険が高まります。

 

先進国のほとんどが不活化へ、日本はまだ生

 アメリカではこのような背景から2000年に不活化に変更しました。不活化にすればワクチンが原因によるポリオの発生はなくなります。日本においては不活化の導入は数年先という話を聞いていますが、見通しが立っていないのが現状です。このまま生ワクチンを続けていると生ワクチンが原因によるポリオの患者さんが続いてしまいます。この悲劇を防ぐには不活化ワクチンへの切り替えを国に求めていかなければなりません。
 昨年12月、患者団体「ポリオの会」は、約3万5000人の署名を持って「不活化ワクチンの緊急輸入」を厚生労働省に申し入れました。現在もパキスタン・アフガニスタン・インド・ナイジェリアの4カ国ではポリオの流行が続いています。グローバル化された昨今、流行地域からいつポリオが入ってくるかわかりませんので、免疫はつけておく必要があります。ポリオワクチンは不活化でも生ワクチンでも必ず接種はしてください。今年に入ってから、県外の医療機関で個人輸入をしてワクチンを入手し、不活化ポリオワクチンの接種を行う医療機関が増えてきています。

最後に、ポリオワクチンだけでなく、日本のワクチン事情は先進国中最下位で大変遅れています。不活化ポリオワクチンを早期に認可することだけでなく、おたふく・水痘・B型肝炎ウイルスを定期接種化することが子どもたちに不要な病気にかからせないことだと思います。私たち小児科医だけの力だけでは難しく、皆さんの力が必要です。

 

参考文献 

国立感染症研究所「ポリオワクチンに関するファクトシート 平成22年7月7日版」http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000bx23-att/2r9852000000bybl.pdf

 

~山梨子育て再発見!~

先月から多くの自治体でヒブワクチン・肺炎球菌ワクチン・子宮頸がんワクチンの助成が始まりました。小さいお子さんほど効果が期待されますので、早く接種していただき子どもたちを病気から守ってください。

山梨県は、全国的に早い時期からヒブ・肺炎球菌・子宮頸がんワクチンの助成が導入されています。先日東北へ転勤が決まったある患者さんから、「転入先の自治体では、医療費助成が就学前までのみで、3つのワクチンの補助もない」と聞きました。さらに県内では、ここ数年医療費助成の対象年齢が引き上げられています。山梨県の子育て対策の先駆的な面が見られ、県民として嬉しく思っています。

寒さが厳しくなってきましたね。寒いと家で過ごしがちになりますが、意識して外へ子どもを連れ出して体を動かしましょう。私は小2の子どもと冬休みの課題である凧を作り、外で凧揚げして楽しみました。簡易な凧だったのですが想像以上に空高く上がりました。

さて、この本格的な寒さと乾燥によりインフルエンザをはじめ、赤ちゃんがかかると重くなる細気管支炎(RSウイルス感染症)などが流行しています。手洗い・うがいで病気を予防しましょう。もう一つ、スギ花粉情報です。そろそろ花粉が飛び始めます。昨年は飛散量が例年より少なかったのですが、今年は昨夏の猛暑の影響で、昨年に比べて7~8倍以上の飛散量を予想しています。昨年より症状が悪化する可能性が高いため、例年花粉に悩まされている人はかかりつけ医に相談し、抗ヒスタミン剤を早めのうちに内服し始めることも予防につながります。今月は流行している「おたふくかぜ」についてお話します。

 

おたふくかぜとは?

おたふくかぜは流行性耳下腺炎(ムンプス)とも言い、ムンプスウイルスに感染して、耳の下にある唾液腺が腫れる病気です。症状は唾液腺の腫れと痛み・発熱がみられます。唾液腺の腫れは両側のときもあれば、片側だけのこともあり、さらにあごの下の顎下腺や舌下腺が腫れるときもあります。感染経路は接触感染と飛沫感染です。潜伏期間が2~3週間と他の病気に比べて長く、通常1~2 週間でよくなります。

ムンプスウイルスに対しては特効薬がなく、抗生剤も効きません。治療法は、痛み止めなどの症状を緩和するお薬を使用します。起床時や食事後に痛みがでることが多くあります。すっぱいものやよくかまなくてはいけない食物を避けると痛みが減ります。園や学校へは腫れが治まり、かかりつけ医に治癒証明書を発行してもらってから行くようにしてください。

おたふくかぜにかかっている人と接触した直後にワクチンを接種しても病気を予防することができません。初めての集団生活となる入園前にはワクチン接種をして予防しましょう。

 

合併症は恐い!

合併症で多いのが頭痛と嘔吐を繰り返す髄膜炎です。10人に1人の頻度で発生します。また、最近の調査で難聴が400~700人に1人あると言われています。ほとんどの例が片側の難聴で、治療法がないため生涯難聴が残ります。さらに頻度は低いですが、脳炎がおこることもあります。思春期以降では、男性で約20~30%に睾丸炎、女性では約7%に卵巣炎がおこります。中には子どもがおたふくかぜにかかっていないのでうつされたいと言う親がいますが、合併症のことを考えたらかからないことが得策です。

 

合併症が恐いのでワクチンを接種して予防を!

予防はワクチンを接種するしかありません。大人がかかると子どもと比べて症状が重くなるので、大人の方でかかってなければワクチンを接種してください。かかっているかはっきりわからないときは血液検査をして抗体を調べるとわかります。おたふくかぜワクチンは、任意接種となっており自費扱いです。しかし、日本以外のすべての先進国は定期接種になっていて自己負担はありません。日本も早く定期接種化され、おたふくかぜのない世の中になってもらいたいです。

 

おたふくかぜに何度もかかったりするのですか?

おたふくかぜはムンプスウイルスに感染してかかる病気で1回だけしかかかりません。何度も耳の下が腫れる場合は、反復性耳下腺炎という病気が考えられます。反復性耳下腺炎はおたふくと同じような症状ですが、熱はあまりでないことが特徴です。ただし診察だけでは診断できないため、血液検査をしたりします。

 

参考文献

国立感染症研究所 感染症情報センターホームページ:流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)2003年第35週号

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_35.html

 

~インフルエンザのお知らせ4~

 インフルエンザが流行し始めました。今シーズンはまだ昨シーズンのような勢いはないようですが、油断は禁物です。咳がでてきて、高熱を伴い、ぐったりしてきたらインフルエンザを疑ってください。インフルエンザの特効薬は熱がでて48時間以内に服用がする必要があります。検査は熱がでて6時間以内では感度が悪いので6~12時間以上経ってから行います。ただ、検査のみに頼っていると診断を誤ることがあります。診察を受けていただき適切に対処していただくことが大事です。

新年あけましておめでとうございます。みなさんの今年の目標は何でしょうか?私は今年、医療に関する国際的な試験を受けようと思っています。受かったらお知らせしますね。また、今年3月に一番上の子が高校受験を迎えることもあり、親として今までになく落ち着かない新年を迎えました。

昨秋からノロウイルスが原因である感染性胃腸炎が10年ぶりに保育園や幼稚園を中心に大流行しており、メディアでも取り上げられています。すでにかかった人も多いと思いますが、最近変わりつつある胃腸炎の治療法についてお話ししたいと思います。

 

胃腸炎って?

胃腸炎は最近よく耳にするようになってきました。感染性胃腸炎・腸感冒・おなかのかぜ・嘔吐下痢症はどれも同じ病気と考えて構いません。原因はウイルスと細菌に大きく分けられ、多くがノロウイルス・ロタウイルス・アデノウイルスなどのウイルスによるものです。頻度は少ないですが、大腸菌・サルモネラ菌・カンピロバクターなどの細菌によるものもあります。症状は嘔吐・下痢・腹痛・熱・頭痛などがあります。嘔吐だけ、下痢だけで治まる場合や、症状が軽い場合はむかむかするだけで治まることもあり、同じウイルスにかかっても人によって症状が違います。

例年10~11月からノロウイルスが流行し、年明けにロタウイルスが流行します。ロタウイルスは一般的にノロウイルスより症状が重く、乳児の場合は入院することもあります。

感染経路は主に接触感染で、便や嘔吐物を触り、手などから口に入り感染します。潜伏期間は1~3日程度です。予防は手洗いとうがいが大切です。また、ノロウイルス・ロタウイルスはインフルエンザと同じように一度かかっても何度もかかってしまいます。

 

どんなタイミングで受診した方がよいのでしょうか?

嘔吐を1~2回しても元気がよければおうちで回復を待ってもいいかもしれません。しかし嘔吐の回数が多い・ぐったりしている・高熱がでる場合は早めの受診をお勧めします。

 

 

治療は?

薬についてはウイルスが原因であれば、特効薬はないため薬を飲む必要はありません。胃腸炎の症状で一番心配なのは嘔吐が続く場合です。嘔吐が多く、脱水がひどくなれば点滴する必要がありますが、症状が軽い場合は「OS-1」(オーエスワン、大塚製薬)という経口補水液がお勧めです。決して大塚製薬のみを応援しているわけではないのですが、子ども用イオン飲料とは異なり、唯一「病児用食品」に分類され治療に用いられているため紹介しました。また他メーカーの商品が発売されるようなことがありましたら、お知らせします。

OS-1は症状が軽い場合に有効で、軽い脱水の場合、体への吸収がよいため点滴した場合と同じ効果があります。OS-1が発売されてから点滴をする頻度が減り、OS-1を飲んでよくなるお子さんが多くなってきました。吐き続けてぐったりしているお子さんをみて、点滴で楽にさせてあげたいという親御さんのお気持ちは十分にわかりますが、お子さんが点滴をされることでの苦痛や点滴の液が血管外に漏れて手が腫れたりするトラブルなどのことを考えると、OS-1で対応してみることも大事です。スポーツドリンクはOS-1と比べて塩分濃度が低く糖分が多いため腸の吸収が悪くなり、多く飲みすぎると血液中の塩分濃度が低くなり低ナトリウム血症という合併症を起こす危険もあり、おすすめできません。

OS-1の飲ませ方のコツは1~5分ごとに1回5mlずつをスプーンやキャップを利用して繰り返しあげて下さい。「少ない量で回数を多く!」を忘れずに根気よくあげて下さい。乳児の場合、OS-1でなく母乳・粉ミルクを飲ませても構いません。母乳なら回数を多く、粉ミルクなら薄めずに飲ませてください。

 次に嘔吐が落ち着いたら食事を始めてください。食事は以前まではやわらかいものから始めるように言われていましたが、最近は普通の食事でよいと言われています。

 

~インフルエンザのお知らせ3~

インフルエンザの流行が始まりました。インフルエンザの特効薬は今まで「タミフル」という飲み薬と「リレンザ」という吸うタイプの薬の2種類がありました。今シーズンから「イナビル」という吸うタイプの薬が新発売されました。イナビルはリレンザと同じ吸うタイプの薬で、リレンザと比べて吸う回数が少なく、1回で済みます。また飲んだり吸入できないお子さんには点滴に入れる薬も登場しています。以前と比べて選択肢が多くなり心強い味方が増えました。

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