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院長コラム

とても過ごしやすい季節になりましたね。私は先月2日に行われた「第18回笛吹市桃の里マラソン大会」で20キロに出場しました。当日は天候に恵まれ、さらに桜と桃の花がダブルで咲き誇り、景色を満喫しながら走ることができました。1時間52分と記録も満足のいくものでした。

先月から学校でのマスクの着用の考え方について文科省から通知がありました。「マスクの着用を求めないこと」「給食での黙食を求めない」と変更となりました。いよいよ、マスク着用せずに済むようになりましたが、うちの娘(小5)に実際の学校の様子を聞くと、クラスでマスクしていないお子さんはたった1人だけのようです。もちろん、先生も着けているそうです。3年間、マスク着用を続けていたので無理もないと思います。とはいえ、給食は黙食でなくなったことで、娘は大喜びしていました。お話をしながらの食事は格別ですよね。

ゴールデンウイーク明けからは新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類になります。暑くなり、熱中症が気になる季節に入りますので、マスクをはずせるお子さんが多くなることを期待します。

今月は子どものマスク着用についてお話したいと思います。

 

マスクバイバイ

今月は私が尊敬している山口県下関市で開業している小児科医金原洋治先生推薦の絵本について紹介します。「マスクバイバイ」(作いしもとみかよ、東京図書出版)という書籍で3月に出版されました。マスクの世界で過ごした3年間。お友達や先生の顔を見ないで過ごした子ども達。そんな子ども達のこころの声が絵本になっています。この本のあとがきには「『命』を守ることは大切ですが、子ども達の変わってしまった毎日を今一度考えてほしい。子ども達に、笑顔いっぱいの未来の扉が開かれますように。」と書かれています。本音を大きな声で伝えられない子ども達の素直な感情が描かれており、読んでいて胸が締め付けられる思いがしました。

同時にマスクとの付き合い方を再考していく必要性を感じました。

 

私たち大人からマスク外していきませんか?

 子どもたちにマスク外していいよと言っても、大人が外していかないと難しいと思います。成長期である子ども達は顔の表情を読んで学んで大人になっていく大切な時期です。周囲の目やコロナ感染も気になると思いますが、そろそろ私たち大人、特に学校・園の先生方には率先してマスクを外していただきたいと思います。そこから、子ども達も安心してマスクを外し始めるのではないかと思います。どうぞ、よろしくお願い致します。

 

同調圧力を気にしすぎないで

 このコロナの3年間で、親も子もストレスを抱えています。マスクをはずしてもいいよと言われたものの、島国で人の入れ替わりが少ないこともあり、お互いのことを気にして生きていく国民性の中では、なかなか難しいのが現状です。そのため、集団で意見や行動を多数派に合わせるように仕向けるための無言の圧力である「同調圧力」が今回、マスクを外せずにいる原因の一つとも考えられています。同調圧力が強すぎると、マスクを外したい人も外せません。

文科省の学習指導要領の中に、学校で学んだことが子ども達の「生きる力」になってもらいたいこと、さらに「主体的な学び」について言及されていています。主体的とは「自分の意志・判断で行動する」ことを意味します。同調圧力を気にすると、主体的な学びになりません。マスク外しも主体的な学びにも同調圧力を意識しすぎないことが必要ではないかと考えます。

 

こころが疲れたとき

 先月、日本小児科学会で国立成育医療研究センターこころの診療部田中恭子先生の話を聞いてきました。コロナ禍で親も子もこころが疲れた時の対処法として、ストレスに気づいたときのセルフケアがあり、同センターのホームページに動画がアップされているそうです。この動画は4部構成で全部みても10分で終わります。ぜひ、親子の心のケアにご活用ください。

 

参考文献

学習指導要領 文部科学省

こころが疲れたときのリラクゼーション動画 国立成育医療研究センター

 

 少しずつ暖かくなり、例年よりも早い桜の開花に気持ちも和らいできますね。先月からはマスク着用の緩和が開始され、今月からは学校でのマスク着用が不要になります。しかし、周囲を見回してもまだまだマスクを着けている人が多い印象です。子どもたちの中にはマスクを様々な理由で外したがらない場合もあります。お子さんの気持ちに寄り添ってもらいたいと願っています。

 今月は学校の教師働き方について皆さんと考えたいと思います。子どもを育てる上で教育は大変重要な分野の一つです。質の高い教育を受けることは、素晴らしい能力の子どもを育てることに繋がります。教育は親だけで担えるわけではなく、様々な個性の子どもたちが存在する学校での学びは欠かすことができません。一方で、教育を司る教師の働く環境は課題が山積しています。教師にとって働きやすい環境が整うことで、教師は子どもたちによりよい教育を提供することができます。私たち親も子どもたちのために教師の職場環境について考えていく必要があります。

 

私からみえる教師の姿

 私は小中高を千葉県の公立学校で過ごし、私の4人の子どももすべて県内の公立小中高校で、5人目も公立小学校でお世話になっています。自分自身が子どもの時はあまり気づきませんでしたが、親として教師の働く姿を目にすると、正直「献身的」という言葉に尽きる気がします。朝から勤務に入り、子どもたちが休み時間の時でも休んでいません。うちの子どもに先生は休み時間は何をしているのかと聞くと、「休み時間は宿題の丸つけ、もめごとの調整をする時もある」と話していました。給食も子どもたちと一緒に食べているので、気が休まる時間はないでしょう。教師も人間ですので、授業をしたら、しっかりと休憩をするといった基本的なことを見直した方がよい授業ができると思います。授業終了後はしっかりと休んでいただくことが大切です。

令和3年度に精神疾患で休職した公立学校の教員が5,897人(全教員の0.64%)と過去最多を記録しました。長時間労働・コロナ禍も増加の要因と言われ、職場環境の改善が叫ばれています。

 

部活動の地域移行が始まる

 2022年6月、スポーツ庁から「学校の働き方改革を踏まえた部活動改革」について提言が出されました。これまでの部活は教師による献身的な勤務の下で成り立ち、休日を含め長時間勤務の要因であることや、指導経験のない教師にとって多大な負担であるとともに、生徒にとっては望ましい指導を受けられないことがありました。今年度から公立学校の部活を学校単位から地域単位の取組とすることが示されました。

私は中学バスケットボール部、高校はサッカー部に所属し、様々な経験をさせていただきました。うちの子どもも陸上部、バスケットボール部、卓球部、山岳部などにお世話になりました。土日問わず、先生方が携わっていただいたおかげです。

「給特法」という法律をご存じでしょうか。給特法は教師には残業代を給料の4%分の「手当」を出す以外は、時間外・休日勤務については何時間働いても残業代は出さないというものです。教師の夫がいるかかりつけのママにご家庭の様子を聞くと、「旦那は土日も家にいない」「うちは母子家庭です」と言った声をよく聞きます。土日も休みなく、働き続ける教師の職場環境は決してよい状態ではないと思います。

私たちは中学高校の部活動を教師のほぼ無報酬で営まれてきたことを反省し、今年度からの部活の地域移行を自分たちのこととして考えていく必要があると思います。変革に戸惑いはつきものですが、これ以上教師を苦しませることがないように考慮すべきです。

 

保育園の職場環境も    

うちの妻が園長として園の運営を行っているので学校同様に保育園・こども園も非常に多忙な厳しい環境であると実感しています。保育者は人手不足の業種であり、資格を持っていても別の職種になる人もいます。教師同様、保育者も更なる労働条件の悪さが指摘されており、小さなお子さんの命を預かる責任の多い大変さ仕事であるにも関わらず、給料の安さや長時間勤務も指摘されています。さらにこのコロナ禍においては子どもたちへの感染対策、親への対応といったことも重なり保育者の疲弊感は高まるばかりです。保育現場にも保育者一人当たりの園児数の改善や業務負担の見直しなど国を挙げて取り組んでほしい課題が山積しています。子どもにかかわる職種が希望の持てるような環境で仕事をして欲しいと切に願っています。

 

参考文献

学校の働き方改革を踏まえた部活動改革について スポーツ庁

令和3年度公立学校教職員の人事行政状況調査について

 

 2月10日の大雪は大変でしたね。当日朝はまだ雪も降っていなかったものの、雪の予報ということもあり、念のため長靴を履いて出勤しました。その後からは雪が降りやまず、患者さんの受診も少ないため、スタッフには早めに帰ってもらいながら私もいつもより早めに帰宅しました。子どもは雪に大喜びでしたが、私としては春が待ち遠しい今日この頃です。

3月はスギ花粉が猛威を払う時期です。昨年よりもスギ花粉の量が多い予想が発表されており、症状がひどくなると思われます。対策としては薬だけではなく、洗濯物を室内干しにする・外出時のマスクや眼鏡、帽子の着用など花粉との接触を少なくする工夫も大切です。最近は根本治療とも言われる舌下免疫療法が登場し5歳以降が適応で症状に悩むお子さんにもお勧めです。

先月18日、私たち夫婦に子どもたちからのサプライズがありました。うちの息子宛の届け物があったため、何だろうなあと思っていたところ、娘がその届け物を私たちに隠れて、うれしそうに取り出しました。そして、私たちに「兄弟みんなでお金を出し合って買った結婚記念日のプレゼントです。どうぞ」と言いランニング用の帽子を頂きました。親を慕ってくれる子どもたちに感謝です。子育てのご褒美はこんな風に届くのだなぁと思いました。

皆さんもご存じの通り、3月13日からマスクの着用についての方針が大きく変わります。3年以上マスクを着け続けた子どもたちへの関わりについてお話をします。

 

3月13日以降のマスク着用について

 厚生労働省からの発表により「マスク着用については、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断にゆだねる」となるようです。すでに3年以上、マスクをし続けたので、3月13日から個人の判断となっても、同調圧力(周りの視線)の点からも急にマスクなしの生活には移行しにくいと思います。医療機関・高齢者施設に行くときはマスク着用が望ましいとも言われており、3年続けた習慣を急になくすのは難しいため、ゆっくり移行する方向で良いのではないかと思っています。

 

園・学校での対応

 子どもは生活の場が園・学校のため、園・学校での対応が気になります。園・学校の節目は3月末になるので、13日からマスク着用を変えるのは現場で動揺があるのではないかと思います。マスクに慣れているお子さんにとってはマスクをはずすことで、隠れていた顔の部分を見られることへの羞恥心があったり、マスクをつけることでの息苦しさ・かぶれなど一長一短があると思います。卒業式でマスクをどうするかと議論になっていますが、主人公である子どもたちの声に丁寧に耳を傾け、対応法を決めていただけたら幸いです。子どもたちになるべく理解できるような説明をしていただけたらありがたく思います。

 

コロナ禍での子どもたち

 出生数の低下が止まらず、2021年が81万人、2022年は80万人を割り込むような状況で、少子化が止まりません。そして、3年にわたるコロナ禍で子どもの自殺・不登校・いじめ・肥満の増加や体力低下がみられています。また、国立成育医療研究センターのグループで子どもを対象として調査したアンケートから、集中できない・すぐにイライラしてしまう・寝つけない・ひとりぼっちだと感じる・自分や家族を傷つけてしまうなどの7割超が何らかのストレス症状をかかえていることがわかり、こころの問題も見逃すことができません。子どもたちにとっても生きづらい状況があります。

 5月8日から新型コロナウイルスの感染症法上の分類が季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行します。コロナの死亡率も季節性インフルエンザと同じぐらいまでに下がってきました。今までと同じようにコロナ感染を気にしすぎると、子どもたちの体と心に影響が出ます。両者のバランスを考えて、私たち大人たちは子どもたちがコロナ前の生活に戻れるように考えるべきです。園・学校さらにご家庭でお子さんたちの声に耳を傾けてほしいと願っています。

 

参考文献

コロナ禍における子どもたちの心とからだ 国立成育医療研究センター

令和5年3月13日以降のマスク着用の考え方について 厚労省

卒業式におけるマスクの取扱いに関する基本的な考え方について(通知)文科省

 

 寒い日々が続く上、連日のコロナ報道により気持ちも暗くなりがちですね。一方で、コロナの感染症法上の分類について「2類相当」から「5類」への引き下げが検討されており、マスク着用や自宅待機など特に子どもたちへの制限への緩和を期待しているところです。

先月初旬、うちの息子(27歳)とマラソンで10kmの勝負をしました。5kmまでは30秒差で後を追っていて最後のなんとかラストスパートで勝てるかもと思っていたところ、7km地点で足がつってしまい、負けてしまいました。年齢の差を感じてしまいましたが、子どもとの久しぶりの対戦は生涯の思い出の一つとなりました。

最近、うちの娘(小4)は昨年から学校から配布されたノートパソコン(端末)を持ち帰るようになり、端末を利用しながら宿題をやっている姿を目にしています。私の子どもの時代はテレビ・ラジオぐらいしかありませんでしたが、パソコン、スマホが当たり前の時代、さらに学校から端末を持ち帰ってくる時代に入っています。今月はこの端末と子どもたちがどのように付き合っていくべきかを考えてみたいと思います。

 

ランドセル症候群って?

 端末の持ち帰りに伴い、登下校時の子どもたちの持ち物が増え、小さな体で重い荷物を持ってくことで体に負担がかかっています。教科書などの荷物が重いため、肩こり・筋肉痛・腰痛などの体の症状、重い物を持たなければならない精神的な苦痛・憂鬱さなどがみられる症状については正式病名ではありませんが、「ランドセル症候群」と言われているようです。2018年、文科省はお子さんの体の負担を考え、学校側に何を持ち帰えるかを考慮してもらいたいことを伝えています1)。工夫例として、家庭学習で使用しない教材は置いて帰る(置き勉)・学期末に持ち帰るような水彩道具、習字道具などは分散して持ち帰る・給食や体操服などを金曜日に重ならないような配慮をすることが挙げられていました。教科書自体、以前より重くなっており、さらに端末持ち帰りが加わることで子どもたちの心身の負担を考慮する必要があります。気になる症状がでている場合は整形外科などの医療機関に受診し、荷物が重いことが原因であれば、荷物の負担が減るように学校側に相談してみてください。

 

お子さんの端末利用について

ご家庭での端末の利用に関しての注意点が文科省からいくつか挙げられています2)。「目を画面から30㎝以上離す」・「30分に1回は20秒以上画面から目を離して遠くを見る」・「部屋の明るさに合わせて画面の明るさを調整する」ことを健康面から指摘しています。

さらに、保護者が知っておきたい4つのポイントとして、1.時間の長さだけではなく、利用している中身を一緒に確認しておくこと。2.ゲームプレイが個からグループになっているので、子どもがどんなゲームをしているのか、対象年齢として適しているのかを把握すること。3.相談しやすい親子関係をつくり、SNS等でのいじめや誹謗中傷は親がじっくりと話を聞くこと。4.動画や写真の投稿は注意し、特に裸の写真は絶対に撮ったり送ったりしないことが挙げられています。

 「子どもは親の背中を見て育つ」と言われるように子どもは親のしていることを見て真似をします。親も自らのネット利用を子どもの模範となるような使い方をすることが大切です。2020年から香川県はネット・ゲームの過剰な利用が子どもの学力や体力の低下だけでなく、ひきこもりや睡眠障害、視力障害などを引き起こすことやゲーム依存症の問題まで指摘されていることから「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例」を制定しました3)。その中でネット利用を1日平日60分以内(休日90分以内)、午後9時までに制限することを決めています。ネット利用を学校や親だけに押し付けるだけでなく、香川県のように社会全体で子どもたちにネット利用のルールを教え、子どもたちを守っていくことが必要ではないでしょうか。

 今回の端末導入により学校の先生の多忙さに拍車をかけてしまってないか気になっています。国では端末の利活用促進に情報通信技術支援員(ICT支援員)の配置の充実が重要であると言われていますが、導入に地域差があるようです。また、端末に関しては先生方も専門家ではありません。こういったことを踏まえて、親と学校が連携しながら対応していくことが望ましいと思われます。

 最後に、ここ数年で学校に一気に端末が入り込んでいます。先生も親も子どもたちもそれに対応していかなければいけない時代になりました。パソコン、スマホなどの情報端末が子どもたちに大変身近になっています。メリットだけではなく、デメリットを充分に理解して、子どもたちを私たち(親・先生・社会)が守っていかなければなりません。就学前のお子さんには端末の使用を極力控えることがネット依存の予防になると考えています。

 

参考文献

1)児童生徒の携行品に関わる配慮について 文科省ホームページ

 

 ブラボー!今回のワールドカップサッカーの日本代表はドイツ・スペイン戦での見事な勝利‼ 世界のサッカー選手たちと堂々と戦う姿に、元気と勇気をもらいました。私事ですが昨年11月末、富士山マラソン2022に出場しました。人生2度目のフルマラソン、20㎞までは調子よかったものの、20㎞先の急坂でスタミナ切れとなり、その後失速しました。何とか完走はできましたが、記録5時間10分と課題を残す結果となりました。次回リベンジに向けて取り組んでいます。

先月より、コロナの感染症法上の分類について「2類相当」から「5類」への見直しの検討が始まりました。コロナの致死率が季節性インフルエンザとほとんど差がなくなっています。ワクチンの普及、治療薬の進歩が背景にあります。子どもたちの成長発達や社会生活への影響等も勘案しながら、いろいろな制約を少しずつでも解除していただけたら幸いです。

 一方で、全国ニュースでインフルエンザでの学級閉鎖がみられるようになり、今シーズンはインフルエンザ流行の可能性があります。今月はこの冬コロナ・インフルエンザだけでなく、ヒトメタニューモウイルス・RSウイルス・感冒などの病気とどう対応したらよいかをお伝えいたします。

 

コロナとインフルエンザの見分けるには

 地域でインフルエンザが流行していない時期には、コロナだけを気にすることでよいのですが、インフルエンザの流行が見られると、コロナ・インフルエンザを鑑別する必要が出てきます。コロナの症状は鼻水・頭痛・喉の痛み・くしゃみ・せき・熱などがあり、インフルエンザの症状には咳・鼻水・熱・関節痛などが見られます。そのため症状だけで両者を見分けるのは困難です。さらに、現在(2022年11月)、散見されるヒトメタニューモウイルスやRSウイルスもコロナ・インフルエンザと同じような症状です。

 こういった症状があった場合、園・学校での流行している病気を知ることが手がかりになるので問い合わせてみることをお勧めします。医療機関ではその情報を参考にして、迅速検査等で診断をしていく流れになります。ただ、ヒトメタニューモウイルス・RSウイルスは迅速検査でわかりますが、これらのウイルスと特定できても、抗生剤などの特効薬がないため、医療機関としては積極的に調べていないのが現状です。

 インフルエンザ流行期に入った場合は、インフルエンザがわかると、特効薬として抗インフルエンザウイルス薬(内服・吸入など)があり、早期(発症48時間以内)に投与することで有熱期間の短縮・重症化予防が認められています。

 

どのタイミングで受診したらよいか?

 コロナの検査は抗原・PCR検査の2種類あり、それぞれの特徴があります。抗原検査は結果が10分前後で判定できるメリットがありますが、熱がでてすぐ行うとウイルスの量が少ないと陰性がでる恐れがあるため、熱がでて1日後に検査をする必要があります。

PCR検査は発熱後すぐに検査することができますが、結果がでるのに、数時間から数日程度と抗原検査と比べて遅くなり、さらに数か月前にコロナにかかった場合は陽性と結果がでても今回の感染か以前の感染か判定がしづらい場合があり注意する必要があります。インフルエンザとコロナを同時に検査する場合は抗原検査で行うため、発熱から1日経ってからの検査がお勧めです。

 

こんな症状はすぐに受診を!

 40度を超える熱がでると、親としては焦ってしまうことがあります。高熱がでても、寝ている場合はそのまま様子をみて構いませんが、受け答えができない・意識がもうろうとする・けいれんなどの症状がある場合は救急車での対応を考えましょう。迷う場合はかかりつけ医に相談し、夜間・休日の場合、小児電話相談♯8000を活用してください。

 

かからないようにするために

 かからないようにするために、私たちができることは、コロナの感染対策として「マスク・手洗い・3密(密接・密集・密閉)回避」をすることで充分です。インフルエンザも同じように対策できますので、過度に対策する必要はなく、今まで通りで大丈夫です。また、園・学校に感染を広げないためにも、具合が悪そうであれば、無理させずお子さんを休ませてください。集団への配慮もお願いします。

 

参考文献

静岡県の新型コロナウイルス感染症者発生・入院等の状況(2022年7月1日時点)

抗原検査キットを無駄なく使うために

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