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院長コラム

ネウボラ

小児科医から最新の医療情報と県内の子どもにまつわる情報をお伝えしております。
この内容は、県内子育て情報誌「ちびっこぷれす」の「午後10時、クリニックにて…〜おほしさまの先生からの子育て応援”談”!〜」に掲載されています。

 先月は運動会シーズンでしたね。家族でいろいろな思い出ができたのではないかと思います。私の娘が通っている保育園では、初めて親子で紙飛行機を飛ばすプログラムがありました。自作の紙飛行機を事前に持参する必要があり、私はネットで調べたりして紙飛行機を何機も作成し、河原で練習しました。その成果、な、なんと年中さんの中で一番飛距離が出て優勝しました。大喜びの娘と一緒になって楽しんだ思い出に残る運動会でした。
 今月はこの夏、福祉国家と言われる北欧に子育て支援策を知るために、スウェーデンにある「ファミリーセンター」を視察して来ました。本当はフィンランドのネウラボを視察したかったのですが、日本からの視察が多すぎで、日本政府の依頼以外は断っている状況だということで、同様の子育て支援を実施している隣国スウェーデンのファミリーセンター視察を報告します。

ネウボラって?

 日本では、ここ数年、ネウボラへの関心が高まっています。ネウボラ(neuvola)とはフィンランド語で「ネウボ(neuvo)=アドバイス」、「ラ(la)=場所」で「助言・アドバイスの場」を意味し、妊娠初期から就学前までの子育てについて対応する「出産・子育て家族サポートセンター」であります。
 ネウボラの特徴は、対話を重視していることです。こまめに話を聞き、家族に寄り添うことを大切にしています。妊娠期10回、出産後6歳まで16回、健診を行ないます。利用者は母子だけでなく、父親も何度か参加する必要があり、兄弟も含めて家族全体を支援します。時間は30分から1時間ほどかけて、子育てのこと以外にも家族のことも含めて相談や話をします。
 対応するのは助産師・保健師が行ない、同じ担当者が6歳までずっと対応することで、本人にしっかりと向き合うことができるそうです。ネウボラは「担当者が同一・ほぼ変わらない」ことで利用者との信頼関係を築いています。対話を大切にすることで、利用者たちの不安の大半がその場で解消されるそうです。スウェーデンにおいても、ファミリーセンターという形でフィンランドのネウラボと同様の子育て支援が行われています。

視察の感想

 8月末、スウェーデンの首都ストックホルムに行ってきました。夏のストックホルムは最高気温が20度以下で日中でも肌寒い感じでした。私たちが視察


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