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院長コラム

子育て

熊本地震から早1か月が過ぎました。車中泊・テント暮らしの方々がまだいて心配しています。被害を受けられた方に心からお見舞い申し上げます。先月、日本小児科学会に出席し、熊本の被災された小児科医から熊本地震での小児医療について現状報告がありました。熊本地震で病院も被害を受けNICUが使用できず別の病院に搬送したことや、自宅で過ごしていた重症心身障害児のお子さんが地震発生1~2日後には病院で緊急入院の受け入れができ、家族も安心することができたという内容でした。

 今月は「親と子の心のパイプは、うまく流れていますか?」(明橋大二著 1万年堂出版)の本の中から学んだことについて取り上げたいと思います。体罰を受けることで様々な支障が長期間にわたり危惧されるというデーターに基づいた話もあり、興味深く読みました。私の経験も含めて体罰の是非についてお話します。

 

私の経験から

 自分が子どもの時、親からは手を上げられることはありませんでした。ただ、中学時代は悪いことをすると、教師から握りこぶしでガツンと頭を殴られた思い出があります。自分が親になって子どもに手を上げることはありませんが、私自身は完璧な親ではなく、きたない言葉で子どもに罵声を浴びせてしまったことがあります。今でも反省している苦い経験です。最近、子どもと動物園に行った時に、ある母親が子どもに向かって、言うことを聞かないので頭をコツンと叩いていました。周囲の目があるのでコツン程度でしたが、家の中だともっと強くなるのかもと想像しました。

 

体罰が常態化すると

 大阪市立桜宮高バスケットボール部の主将(当時17歳)が顧問に体罰を受け2012年に自殺した事件を覚えている人もいると思います。体罰が続くと自殺してしまうことがあります。今年4月、奈良県で父親がしつけのつもりで2歳男児を衣装ケースに閉じ込め死亡したという事件がありました。しつけがエスカレートすると虐待死を生みます。故意ではないにせよ、結果として子どもが亡くなることは決して許されることではありません。部活であれば、強くなるためにしかたがないと思われがちですが、体罰なしでも全国レベルで立派な成績をあげるチームはいくらでもありますし、体罰しないとだめだと思う指導者は未熟な指導者と言わざるをえません。指導者の成長を期待したいです。

 

しつけで悩んだ時

 言葉だけではしつけがうまくいかない時は親だけで悩まず、保健師・小児科医などに相談をすることが大切です。下の子が生まれ赤ちゃん返りが始まった・しつけが偏っている・お子さんの特性(発達障害など)でしつけが難しいなど困っていることも様々です。相談をして解決できなくても話すだけで自分の心に余裕が生まれ、よい方向に向かうこともあります。根気よく言葉での説明に努め、どうにもならない場合は、家庭内で解決しようとせず、外に助けを求めてください。手を上げることは絶対にしないでください。たたいて解決したように見えたことは本当の解決にはなりません。お子さんは大きくなったら同じことをします。

 

体罰は短期的に有効だが

体罰とはたたく・殴る・つねる・蹴ることなどの行為のことを言い、体罰により子どもは傷つき、心を閉ざしてしまいます。体罰をしなくても「うそつき!」、「お前はだめな人間だ!」、「何度言ったらわかるんだ!」などの強い言葉も同じです。体罰は、憲法や子どもの権利条約にも反し、学校教育法の11条でもはっきりと否定されています。2002年、アメリカで体罰についての研究がなされ、約3万6千人を対象に約60年前にまでさかのぼって体罰の影響を調べました。結果は、体罰をした時は親の命令に従うが、長期的には攻撃性が強くなる、反社会的行動に走る、精神疾患を発症するなどのマイナス面がみられることが判明しました。日本でも同じような研究結果がでています。子どもに気になることがある場合、体罰や強い言葉は一時の効果があっても長期的にマイナスであることを認識しつつ、大人としての自分の立場で物事を考えるのではなく、自分がまだまだ未熟な子どもだったころを想像して対応していただきたいです。1979年世界に先駆けて法律で体罰全面禁止を制定したスウェーデンでは、体罰・虐待とも減少、若者の犯罪、さらに自殺も減少しました。体罰禁止をした他の国でも同様に暴力が明らかに減少していることが報告されています。

ご存知の方も多いと思いますが、今回の内容で参考にした「親と子の心のパイプは、うまく流れていますか?」の著者である明橋大二先生は子育てのしかたに関して多くの本を出しており私自身もたいへん影響を受けています。ぜひ、ご一読してください。きっと、みなさんの子育ての手助けとなり元気をもらえると思います。

暖冬が原因なのか、それとも3種から4種に変更されワクチンの効果が高いかはわかりませんが、例年と比較してインフルエンザの流行シーズンが遅れています。今シーズンは9年ぶりに年明けからの「流行入り」となりました。家族全員で手洗い・うがいを励行し予防しましょう。

先月、みなさんによいお知らせが2つあります。まず、重度心身障害児の窓口無料化が復活します。みなさんの署名を集め訴え続けていただいた「子どもの医療費窓口無料化を求める会」に感謝いたします。もう一つが県内の第2子以降の保育料が3歳まで無料となります。まだ市町村レベルでの調整が必要なようですが、山梨県における子育てしやすい環境が一つ一つ整っていると実感します。

昨年12月に自民党の宮崎謙介衆議院議員が同党で妻の金子恵美衆議院議員の出産で育児休暇の取得を表明し大騒動になっています。昨秋、発表された政府の基本方針の中に「あらゆる面で子育てに優しい社会へと改革を進める」と述べています。男性も育児休暇を気軽に取れないと女性が安心して出産もできず少子化が止まらないのではないかと思います。これをきっかけに男性の育児休暇取得率が上がることを切に願っています。今月は男性の育児休暇について私見も含めて述べます。

 

私も育休を取りました

 4年前、第5子出産時に3日間の育休を取りました。予定日10日を過ぎても生まれず、促進剤の使用に伴う妻の入院に合わせて出産前の3日間、クリニックを急遽休診にしました。予約の患者さんには断りの電話を入れ、快く了解していただき出産に集中することができました。その時に了解してくださった方、本当にありがとうございました。難産で第5子ながら初めての女児が誕生しました。女児が生まれた喜びとしっかりと育てる責任を感じました。出産に立ち会った経験は子育てのベースとなり、父親としての自覚が生まれ、子育てのスイッチが入るきっかけになります。そして、その後の子育てに効果的で、仕事を効率的に考え早く帰宅する思いを持つようになります。仕事は40年の長期間続きますが、立ち合い・育休は本当にわずかな期間にすぎません。

 

日本の男性育休取得率はほんのわずか

 男性育休取得率はアメリカが3割、スウェーデンが8割、日本は2.3%(2014年度)と非常に低い状況で、一方で日本女性の取得率は9割近くあります。欧米では家庭での役割を担っている男性社員ほど、労働者としての生産性も高いという調査結果がでており、育休の取得が進んでいます。日本では今までに文京区長、広島県知事、三重県知事が男性の育休取得をしています。日本生命保険相互会社は男性の育児取得率が100%を達成しました。期間は1週間程度で、休んで家事をしてみると、妻の苦労が具体的にわかり、早く家に帰ろうと思うようになったり、女性社員に対し共感性が高まったりと変化が生まれたそうです。この会社の育休取得はトップダウンでできました。育休が広がれば、パートナーシップや親子の絆が強化されると言われています。日本も首長や社長さんが男性に育休を強制していかないと広がらないと思います。育休を取らないと損をする政策を立案してほしいです。今回の男性衆議院議員の育休宣言はたいへん勇気のある行動で賞賛したいです。まず政治家や公務員がお手本になって取得率を自ら上げる努力をするべきです。女性の社会進出を促しておきながら、出産前後は女性にすべて押し付けるのはたいへんです。出産だけでなく仕事も子育ても夫婦が協働して行うとうまくいきます。

 

イクボスが普及のカギ

 イクボスとは、職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランスを考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司のことを言います。イクボスは部下から育休を相談されたら、「育休?男は仕事だろう?おまえは何を考えている?」ではなく「育休?心配しないでいいぞ。俺の仕事は君たちが働きやすい環境をつくることだから」、部下に子どもができたら「おめでとう!俺も経験したけど、奥さんが大変だから家庭を優先しろよ。」と言える方です。これからの会社は、子育てだけでなく介護の問題も出て、社員の多様な働き方に対応できないと優秀な人材が確保できなくなります。

育休取得を悩んでいる人は勇気を持って上司に相談をし、短期間でも経験してください。経験したあなたはいいパパになっています。私もそうでした。そしていつの日か部下が育休取得したいと申し出てきた時、「自分がフォローするから安心しろ!」と声をかけて欲しいと願っています。

 

参考文献

NPO法人ファザーリング・ジャパン ホームページhttp://fathering.jp/

できるリーダーはなぜメールが短いのか 青春出版社 安藤哲也

先月号に「パパの子育て」特集がありました。特集中のママパパ座談会では夫婦で子育ての分担が家庭ごとで違いがあり、互いを認め合いながら、時にけんかしたりとどの方が読んでも「我が家も同じ!」と思える話がいくつもありました。専門家の坂本さんからは、2歳くらいまで特定の誰かに愛されることが子どもにとっての安心感や自信の元になること、パパはママが幸せになるような環境を作ってあげること、さらに女の子が思春期にパパ嫌いにならないように、幼児期にたくさん遊んでパパのぬくもりが伝わる経験をすることがよいと言っていました。私にも2歳の娘がいるので思春期に備えて今以上に抱っこにおんぶにとスキンシップをとっていきたいと思います。

 今月はおじいちゃんやおばあちゃんがお孫さんをお世話する時、気をつけて欲しいポイントについてお話します。

 

目を離しても事故が起らないように 

 病気は防ぎようのないことが多いのですが、子どもの事故に関しては今までの事故の経験から未然に防ぐことができます。事故が起こると目を離していたためと言う話を聞きますが、ずっとお子さんの様子をみていることはできません。「目を離しても事故が起こらない」ように家の中を確認してください。日頃、子どもがいない家では子どもにとって事故が起こりやすい作りになっている場合もあります。

 

事故予防策あれこれ

 子どもは大人に比べて頭が大きく重心が高いため、転倒しやすく階段から落ちる・段差で転ぶ・ベッドから落ちるなどのケースがあり、階段には柵をつける・段差をなるべくなくす・テーブルの角にはガードをするといった対策が大切です。やけどは、アイロン・電気ポット・ストーブ・熱い飲み物が原因であることが多いため、アイロンや電気ポットを下に置かない・ストーブは囲いをする・テーブルの隅に熱い飲み物を置かないなどの工夫が必要です。

 子どもはなんでも口にしますので、たばこ・コイン・ボタン電池・化粧品・洗剤・薬などは子どもの手が届かない高さ1メートル以上のところに置きましょう。ピーナッツなどの豆類は気管支に入り呼吸が苦しくなり肺炎になる場合がありますので与えないでください。

 さらに命にかかわる事故として溺水があります。お風呂の残り湯を貯めていて、そこで子どもがおぼれてしまいます。私が大学病院で働いていた頃のこと、1歳のお子さんがおじいちゃんの家で遊んでいて、子どもの声がないのでおかしいと思い、探していたところ浴槽でおぼれており、救急車で運ばれてきました。来院したときはすでに心臓も動いておらず、つらい経験をしました。

家庭外で起こる子どもの事故は交通事故が大半です。チャイルドシートの着用や自転車に乗せるときのヘルメットの着用を心がけましょう。

最近の報告では、網戸に寄りかかったことによる転落事故・ブラインドやカーテンのひもが首にかかって窒息した事故もあります。さらにスーパーボールによる窒息・浴槽用浮き輪による溺水・スリングでの窒息や転落による事故も報告されています。また横抱きでスリングを使用することで常時足が伸びて、股関節脱臼を誘発しやすくなると言われています。

 

お孫さんとお勧めの過ごし方

最近はスマホでテレビやゲームなどを利用している親子の姿をよくみかけるようになりました。孫が要求するからといって無理してスマホを利用する必要はありません。「おばあちゃん(おじいちゃん)は使い方がわからないから」と説明し、昔ながらの遊びをすることも子どもにとってはとても大切です。遊具・おままごと・お絵かき・絵本を読む・歌を歌うなどは体全身を使い、メディアからの刺激以上に実際の声や関わりが子どもの脳や皮膚感覚に大きな刺激を与えることになり、子どもの成長によい影響を及ぼします。自分たちが子どもの頃遊んだ内容で、お孫さんと遊んでみてください。自分自身も童心に返ることができ、想像以上に楽しい思い出となるでしょう。子どもたちは遊んでくれている人の表情もよく見ているものです。楽しんでいる祖父母の様子が子どもたちにも伝えわり、互いによい思い出として残ると思います。

 

参考文献

日本小児科学会ホームページ Injury Alert(傷害速報)http://www.jpeds.or.jp/modules/injuryalert/

ようやく夏休みが終わり、通常の生活に戻るころですね。夏休みはみなさんどんな思い出ができましたか?私は家族で初めて長崎へ行き、原爆資料館・平和公園を見学してきました。69年前広島に続いて長崎にも原爆が投下され、一度に多くの命が奪われました。今も核兵器が存在し使用される危険性があります。唯一の被爆国として私たちは平和の尊さを後世に伝えていかなければならないと思いました。

先月はヤジ問題を中心に日本はまだまだ男性中心の社会である話をさせていただきました。今月は子育て中の母にエールを送ります。

 

仕事を続けるか迷っているあなたへ

 結婚・出産・妊娠を機に女性の多くが今までの仕事を続けられるか悩んでいると思います。多くの方は今まで通りの働き方ができずに退職、パートへ転職を余儀なくされています。仕事と家庭の両立は決して簡単ではありません。旦那さんや周囲の理解がとても大切になります。仕事はお金を稼ぐ点だけではなく、仕事を通じて社会の一員となり、社会との接点となります。

 私が育った昭和時代は、多くの家庭で父が仕事、母が子育てを分業する形でした。うちの家庭でも母は専業主婦で、家事・子育てを一生懸命にしてくれました。父は朝から夜まで働いていました。

平成時代の子育てを同じ分業でするのは得策ではないと思います。時代が変わり、色々な価値観・生き方が選択できる、多様化の時代となっています。今までのような終身雇用がなくなりつつあり、父の仕事だけでは家計が安定できない時代に入っています。そのため、家計の安定からもママの稼ぎは大切です。

個人主義が進み、近所との関わりが減り、長寿社会となり祖父母も働いています。結果、子育てが母親のみに偏る傾向が見られます。しかし、1人だけで子育てはできません。昔は母親だけでなく、祖父母、近所の方など多くの方が子育てに関わってきました。今は子育てをママだけでなく、パパにもしてもらう必要があります。パパの立場からすれば、仕事だけでなく、子育ても担うべき時代になっています。また、保育園・幼稚園・病児保育やファミリーサポートといったサービスを利用するのもよいでしょう。

自分の経験からも子育てで一番手がかかるのが小学校に入学するまでではないかと思います。おむつを替えたり、お風呂に入れたり、服を着替えたりなどで手をかける時期が終わると少し楽になります。中学以降になると親と接する時間が極端に減ってきます。ぜひ子育てを楽しんでください。

平均寿命が男女とも80歳を超えるようになった現在、子育てがたいへんな時期はそう長くありません。中長期的な視点も持ちながら、今の自分の立ち位置(仕事や家庭生活)を確認するのはいかがでしょうか。また、仕事をしたいけれど周囲の理解が得られず悶々としているママもいるかと思われます。近い将来、子育てだけでない自分らしい生き方を選択する準備期間と考え、子連れでも参加できるイベントなど参加したりして、子育て専念の時期を過ごしてもらえたらと願っています。

 

安心して保育園にお預けください

 共働きには保育園の存在がかかせません。子育てを保育園にも手伝ってもらいましょう。うちは5人の子どもが全員保育園でお世話になり、まだ末子が通っているので、通算で20年近く保育園にお世話になっています。子どもを預ける親の立場としては、時に当園時に子どもに泣かれたりすると「かわいそう」といった感情が沸いたりしますが、子ども自身はそこまで感じていないと思います。

私のクリニックは隣に保育園があるので、朝預けた後の様子をみることができます。朝、園に預けられ最初は大泣きをするお子さんがいますが、しばらくすると泣き止み、多くのお友達と一緒に楽しそうに生活をしています。保育士さんが一生懸命に子どもたちのために関わっています。楽しそうにプール遊びをし、おいしい給食を嬉しそうに食べています。お昼寝もトントンされ気持ちよく寝ていますので、安心して預けて仕事をしてきてください。夜は短時間でもいいのでお子さんに関わる時間をつくっていただき、週末はしっかりとお子さんと関わってください。保育園で保育参観などの行事があったら両親ともに参加してみてください。きっと保育園のよさを感じるでしょう。

 

来月から水痘ワクチンスタート

 来月から水痘ワクチンが定期接種になります。対象年齢と回数は1~2歳が2回、3~4歳が1回となって公費でできます。年齢が過ぎてしますと対象から外れますので早めに接種しましょう。

暑い8月がやってきました。熱中症に注意しながら楽しい夏にしたいですね。富士山、バンザイ!日々表情が変わる雄大な富士山が世界文化遺産に登録されました。県民にとってたいへんうれしいニュースでした。

一方で8月15日は終戦の日です。73年前、日本はすべてを失いましたが、現在は世界で第3位の経済大国に至っています。今は携帯電話・車などを持ち、物が溢れています。しかし、子どもの貧困問題等、声をあげることができない人達の困窮した生活も現実に存在しています。少子高齢化の問題も避けて通れません。不安な点はありますが、終戦後から立ち直った日本を誇りに思いこれからの時代を前向きに生きていきましょう。今月は100回を節目に今自分が思っていることをお話します。

 

昭和の子育てと平成の子育て

昭和時代は一生懸命に勉強をして、いい会社に入り、最後まで面倒をみてもらう終身雇用という形態でした。私が子どもの時、母は専業主婦で、父は会社人間で朝から晩まで仕事をしていて会話をしたり遊んだりした記憶はほとんどありません。私は昭和時代の典型的な家庭で育ちました。

昭和時代の右肩上がりの経済成長は終わり平成になり、経済は停滞し終身雇用が終わりを告げたと言われています。現在大学卒業の4分の1が非正規雇用として採用される時代になりました。今の家庭は核家族の共働きで、パパとママが一緒に子育てをする時代です。うちも小さい頃から共働きで一緒に子育てをしてきました。私は仕事だけではなく、子育てを通じて、女性の気持ち、家庭のこと、園・学校でいろんな経験をし、幅広い人間に成長してきた感があります。同時に親としても成長してきたと言えます。夫婦で共に子育てをすることで互いに人として、親として成長することができると思います。

 幸せってどんな時に感じますか?お金がたくさんあれば幸せですか?人間の欲求ってきりがありません。子どもが授かりたくても授かれない夫婦がいる中、子どもを授かったという幸せをまず感じましょう。私は20年近く前、お金がほとんどない中で、アパートの小さな風呂に初めての子どもと一緒に入った時や子どもの寝顔をみている時になんとも言えない幸せを感じました。私の好きな言葉に「しあわせはいつも自分の心がきめる」(相田みつを作)があり、うちのトイレに貼ってあります。自分の気持ち次第で、幸せになれます

 

親がしっかりと子どもを育てる 親も育つ

 子どもは、親を中心に園や学校での生活を通して、いろいろなことを学び、大人になっていきます。子どもを育てる責任者は両親であることは言うまでもありません。

子どもに言われるがままゲーム・携帯をさせると、大人と違って子どもは調整できず1日何時間でもやります。少子化のため、兄弟げんかができず、人間と人間の触れ合う経験が少ない中、園・学校で子ども同士が思いっきり遊ぶことは人格形成の上でとても大切な経験です。小さい時から「メディア漬け」で過ごさないように、親は意識する必要があります。うちは高校生が2人いて、携帯を持たせていません。クラスで持っていない人はいないそうですが、なんとか生活できているようです。

学校では勉強ができるかで子どもを評価しがちですが、社会に出て一番大切なのは通知表の右側にある生活態度がとても大切になってきます。あいさつができる・遅刻をしない・仲間への思いやりがある等ここの部分が人間としてとても大切なことだと思います。

 

100回を書き終えて

 100回までよく書き続けたというのが正直な感想です。ネタがあまりなくとても困った時期がありましたし、診療しながら書く時間を確保するのにつらい時期もありました。文章を書くのが苦手な自分は今でも文才のなさに苦しんでいます。飽きっぽい性格の自分が休まず続けてこられたのは、文章修正や苦言も交えながらアドバイスをしてくれた妻、締め切りギリギリの原稿を温かく待っていてくれた加々美編集長・そして応援メッセージを送ってくれた読者の皆様のお陰です。本当に感謝しています。これからも県内の小児医療について情報発信していきた


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